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2005/10/10(月)
イーザリー
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あの後ろ姿を、ナイフの刺さった背中を、 片脚の無い犬が嘲笑う。 君は髪を切ったんだね。こんがり焼けた肌が臭う。 また約束の時間に間に合わなかった。待ち合わせの目印にしてた、あの背が高くてキレイな塔が見つからないんだ。 だってここにはもう何も無いじゃないか。 片手片脚継ぎ接ぎだらけで、今度は新しい首を見つけたんだね、モンスター。
君が眠ってる場所に連れてってくれないか? ブリキの列車に乗って跡形も無いこの街を出るんだ。 きっとこれから沢山の選択を迫られるだろう。 ただ一つだけ約束してくれないか?君はモンスターかと聞かれたら、その時は間違いなく、 「ノーサー」と答えてほしい。 とても勇気のいることかもしれない。 血の滲むような想いをするかもしれない。 だけどそれは沢山の命を救うだろう。 私の言いたいことを分かってくれるかな。 常に正しいと思える選択を。
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