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2005/09/22(木)
でたらめな太陽
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儚く散った。同じ過ちを繰り返すあいつの手が それを望んでいる様だったから、 何も言わず何も聞かず、ただ立ち尽くしていた。
なんだか壊れた玩具みたい。 こんな狭い部屋で暇を持て余して、 髪の毛肩掌埃を被るだけどんどん重くなっていく。 始まりの合図はいつ聞こえるのだろう、 これからどんなショーが始まるのだろう。 期待に胸を躍らせている。 その目も耳も、自分で塞いだまま。 矛盾した願いは空想の中で肥大化してゆくだけ。 ほら、ごらんよ。人に話して聞かせるだけの 君のひ弱な「意志」なんて物は 後ろ頭から全部零れ落ちてるよ。 気付いてないのは誰かな? 傷付いているのは、誰かな? ほら、ごらんよ。その扉の鍵は閉め切ったこの部屋のどこかに。 もしかしたら鍵なんてはじめからかかってないのかも。 君がそう望むなら、開けるさ。 どんな場所にだって。 そうしたら、会いに行けるのに。
あいつはこう言った。 儚いほうが美しいと。 そんな見え透いた臆病な言い訳に、 誰もが何も言わず何も聞かず、ただ立ち尽くしている。 そしてお望み通り、儚く散っていく。
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