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2009/01/16(金)
幽霊
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子供の頃に近所の廃墟(?)みたいな所にオバケが出ると噂が立ってた。
『兵隊さんの幽霊だ』 とみんなが噂していた。
その場所は低学年の時に 『秘密基地』として使用していた所だ。
『そんなもんいる訳ない』 と六年生になった俺たちは仲間六人で真相を確認しにでかけた。
現場は学校の前の山道を草を掻き分けて登った所にあり、学校前に自転車を止めて歩かなければ行けない場所だった。
前日の雨でドロドロになりながら皆で登っていると、目的の建物が目の前に現れた。
今考えると何の建物だったかわからないが、大きな木造住宅だった気がする。
まずは建物の回りを一周…
変わった様子がない。
いよいよ建物の中に入ると先頭を歩いてた友達が 『ぬぉ〜!』と叫んだ。
薄暗い建物の中を目を凝らして見ると…
今にも襲いかかって来そうな状態で竹槍みたいな物を構えた二等兵みたいなやつが 『うぉら〜ガキ〜!』 みたいな叫び声を上げて走って来た。
皆一斉に逃げ出した。
山を転がり落ちるように降りて、気が付くと学校の前にいた。
何が起きたのか理解に苦しんだが呼吸を整えると…
友達が一人足りない…
放課後の学校、職員室に走るとまだ先生が何人かいた。
事情を説明すると先生が慌てた顔して飛び出して行った。
先生の後を追いかけると山道の入口に友達が倒れていた。
転んで頭を打って気絶したらしい。
慌てて救急車を呼び友達が乗るのを見送ると、俺も含めて全員が安心したのか泣き出した。
良く見ると、全員傷だらけの血まみれの泥だらけ…
結局、そこに居たのは ホームレスで、警察に通報したらしい…
救急車で運ばれた友達は左手を骨折していた。
俺以外の友達は擦り傷程度で済んだ。
俺も擦り傷程度だったが、クツを片方無くした。
三十五歳になった今でもその時の夢を見る…
今まで体験した中で一番怖かった。
長文すまん。
こーすけ
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