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2009/03/15(日)
ギター
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20年位前だった。
当時は空前のバンドブーム。
年末のバイト(内容は言えない)で稼いだ金とお年玉で、前から欲しかったギターを買おうと雑誌をながめていると、目当ての品が予算の範囲内で掲載されていた。
次の休みに金を握り締めて御茶の水へ…
迷いながらも目当てのギターが置いてある店を発見した。
中に入り、ギターの置いてある三階に行くと、 『いかにも』という感じの長髪の店員さんがデニムのエプロンをして 『らっさぁ〜せぇ〜』 と出迎えてくれた。
専門知識が抱負で俺みたいなガキには冷たいんだろうと思いきや、めちゃくちゃ優しくて面白い人だった。
例の雑誌の話をすると目当てのギターはもう売れてしまっていた。
少しへこんで店内を物色していると、さっきの店員さんが 『同じギターあるけど…』 と奥からギターを出して来てくれた。
そのギターも中古だが、雑誌に乗ってた物よりも高かった。
予算は足りるが、帰りの電車賃が足りなくなる…
すると、 『ちょい待ってて』 と店長らしき人間に話しに行って戻ってくると 『この位でどう?』 と電車賃も残る金額で進めてくれた。
俺は喜んで買う事を決意した。
会計の時にさらに端数の金額を負けてくれて 『これで飯も食えるじゃん!』と…
涙が出そうになったよ。
良い人っているんだな… なんて思いながら、浮いた金でマクドナルドに入り飯を食っていた。
食べ終り帰る前にトイレに行こうと席を立って戻ってくると…
ギターが無くなっていた。
苦い思い出…
当時中学生
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