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2007/05/27(日)
日記でSS、朝の風景。
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開けっ放しになっていた窓から冷たい風が吹き込んで、その肌寒さに目が覚めた。
枕元の時計に目をやると、時刻はちょうど明け方の4時。 起床するまであと2時間近くもある。
窓を閉めに行くのも面倒くさいし、このまま寝直そうと腰の辺りまで下がっていた毛布を引き上げると、途中で何かに引っ掛かった。 何だろう思い身体をひねって見てみれば俺の背中にもたれて熟睡している黒猫が、毛布の上にドッカリ乗っかっている。
寝る時は素っ気なく俺の腕をすり抜けてテーブルの上やソファに行く癖に、深夜気まぐれにやって来てはこうして俺にくっついて寝ている。 寝てる間に移動すれば気付かれないだろうとか思ってるんだろうか。 俺が起きた時にくっついたままじゃあバレバレなんだけどね。
それでもここで起こしたりなんかしたら、不機嫌そうな顔してどっかへ行っちゃうだろうから。起こさないようにゆっくりと向きを変えて、その小さい身体をそっと抱き込んで毛布に包まる。
腕の中の黒い塊は抱き込まれて暖かくなったのが満足なのか、何やらウニャウニャ言っている。 あったけー、とでも言ってるのかな? そんな自分の馬鹿げた空想に頬を緩ませながら、耳元に口を寄せて「あったかい?」と、問うてみる。 すると半分夢の中にいる俺の愛猫は、喉を鳴らして俺の胸に頭を擦り寄せた。
起床時間まであと2時間。 眠るなんて勿体ないから、お前が目を覚ますまで このままずっと眺めてようか。
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