日々是魂知己
〜自分勝手の極み〜
我、思う。故に知己あり。
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2006/06/07(水) 奴らの季節がやってくる・・・
「イイ」も「ダメ」もひっくるめて全てを愛したい【エセ博愛主義】の僕が、どうしても愛せない、もはや「生理的に」としか言いようがないほど理由無く毛嫌いする生命体。

願わくば、生態系が壊れてもいいからこの世から消え去ってほしい黒の軍団!

太古より闇の中に鈍く光り続ける究極生物!!
(カーズじゃないよ。)



そんなこんなで・・・
☆村上U樹のサンモン小説☆(不定期)

―太陽が力を取り戻して再び一日を長く照らし始めると、追いやられた闇は自身を細切れにして無数の刺客を放つ。それはまた文明に溺れる現代社会への1つのカルマでもあるのだ―


予定時間は既に過ぎてしまった。
男はくわえタバコで足早に歩いていた。
財布、ケータイ、鍵、タバコ・・・
ズボンのポケットを軽く叩いて忘れ物はないかと気にしながら駅までの道を小走りに行くと、耳もとをジワリと流れる一筋の汗。
気象庁が発表するより確かな夏の足音に少し男の口元が緩んだ。
去年の夏を思い出しながら
「冬が長かったわりに1年がこうも短いのは理不尽だ。」
と、20代も後半に差し掛かった男は自分勝手な小言を口にする。

レンタルビデオ店の角を曲がったところで客のいないラーメン屋から漂う匂いが空腹を刺激するが、そんな時間はさらさら無い。
男は歩きながらここ数日の食生活を振り返り、自分自身に対してその偏食ぶりを反省するフリをした。
その時、ふと今朝寝坊してしまったために捨てられなかった【生ごみ】のことを考えた。
週を負うごとに上がっていく【気温】、増してくる【湿度】。
幾つかのキーワードがカチリ、カチリと記憶のパズルを埋めていく・・・
そして男は思った。

・・・奴らの季節がやってくる!!


人類の歴史はまさに戦いの歴史。
人間はいったいこの戦いを何百年、いや、何千年繰り返してきたことだろう。

音より早く移動はできても、深海の砂は持ち帰れても、月に足跡は残せても、それでも根絶できない敵は今日も闇の中で牙を研ぎすましているのだ。

「殺られる前に殺れ!!」
それがサバイバーの唯一のルールだ。

電車に揺られながら、恐怖を押さえ込むように来るべき戦いに向けて、男はメラメラと闘志を燃え上がらせていた・・・





次回『で、出たぁぁあ!(泣)』へ続く
(続かないことを祈る)


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