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2006/07/14(金)
やっぱり蝉が好き!
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夏ですね〜
雑木林の中を歩いて【みぃぃぃ、みぃぃぃい】と聞こえ始めたら誰がなんと言おうともうすっかり夏です。 コイツは先発隊のニィニィゼミ。 蝉界のリコーダー的存在。 庶民派っていうか、みんなの蝉っていうか、地味。 でも極めれば味がありまくる。 まぁ原点にして到達点のようなヤツです。 びーとるず。
今、まさにそうですけどさっきまで晴れてたのに突然、雷が鳴って豪雨なんてのは夏ならではですね。 この降り方はきっとすぐ止むだろうな。
そのうち蝉の鳴き声も変わって【ギリギリギリギリ】とパンキッシュノイズ系のアブラゼミが真夏到来を知らせてくれる。 コイツは品がないので蝉の中ではあまり好きじゃないですが…。 けど、ギラギラした夏の太陽とコイツの声は凄くマッチします。 ノイズ系のくせに意外とセッションもいけちゃうのか。やるな。
そして【みぃぃんみんみんみんみ゛ぃぃぃぃ】で超夏。 このミンミンゼミはわりとポップなイメージです。 万人ウケするし、あらゆる夏のシチュエーションにBGMとして溶け込みますね。 安っぽいドラマとかの製作陣は「とりあえずバックにミンミンゼミの鳴き声を流しときゃあ夏だろ。」とでも考えているかのようにジョーサトばりに多用されます。 まぁなんにせよ、間違いなく夏の代名詞です。
でも、俺にとってそれは東京に出てきてからのことで、愛媛ではミンミンゼミよりクマゼミのほうが主流なので【ジャージャージャージャー】が超夏の象徴。 コイツの重厚なグルーヴ感はメタリカを彷彿とさせる。 個人的には夏の王者はコイツで決まりです。 クマゼミはたった一発のシャウトで空気を変えてしまうジェームズ・ヘットフィールド並のカリスマ性あり。
んで山とか行くと【カナカナカナカナ…】と涼しげな鳴き声。 この澄みきった声はさしずめエンヤof蝉と言ったところか。 コイツの声を聞くと、どんなに暑くても癒される。 木々の間を抜けてせせらぎに辿り着いたとき、よどみない清流とヒグラシの声があればそこは立派な避暑地です。 鳴き声ばかりであまり姿を見せないミステリアスなヤツなので鳥の鳴き声だと思ってた人も多いのでは? 実は容姿も極めて端麗でこの美声とあいまって僕の中では美人系というカテゴリーに属しています。
そして、満を持して登場するのがツクツクボーシ。 壮ちゃんがファンク・ソウル系と称するこの蝉はハネてこそないものの、とてもユニークなフレーズを連発する。 まず小さめな音で【つくつくつくつく…】と様子を伺う。 もしこれがシャッフルビートで【つっくつっく】だったらかなりヤバイところだったよ、フゥー。 で程よくイントロを引っ張ったかと思うと、突然誰もが知ってるサビ【ぼーしつくつくぼーしつくつく】! 実はここからが凄い!! ヤツら、この後のアウトロで個々がアレンジを加えてくるんです! しかもオイシイところに休符を入れてくる。 例えば【つくつくウィーヨーつっつくウィーヨー】とか【つくつくウィーヨー っつくウィーヨー】とか。 お前はロバート・マーキュリオかっつーの! しまいにゃ、テンポ無視でタメまで入れてくるヤツもいる始末。 んで、ちゃんと最後は【ヴィィィィー!!】と、「・・・出し切った・・・。」と言わんばかりのロングシャウトで締める。 構成まで考えてやがるよ、コイツ。単細胞のアブラゼミとはワケが違う。 ホント、2週間で命を終えるには惜しい天才肌ですよ。
そしてツクツクボーシが鳴く頃には、僕も夏が好きだと【シクシク】泣くワケです。 鶴坊さんの名曲「ころもがえ」を聴きながら…。
始まりと同時に終わりを意識してしまうのは僕の悪い癖ですが、それもまた大切なこと。
あ、雨止んでる。 では行ってきま〜す。
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