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2006/07/02(日)
で、出たぁぁあ!(泣)
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出ました。 ヤツはアンプの下にいました。 家で遭遇しなかったのが唯一の救いでした。
叩き潰すとさらに醜悪なものを見るハメになるので、洗剤をかけました。 ヤツは一瞬すばやく動いてすぐに苦しみ悶え始めました。 その姿は吐き気をもよおすほどにおぞましく、背筋に氷を押し付けられたような感覚をおぼえました。
しかし、腹を見せて脚をバタバタさせるその姿から僕は目を逸らすことは出来ませんでした。
ヤツを殺すという事実から逃げることは【命】に対しての侮辱である気がしたからです。 見届けることが自分のエゴで他者を殺すことに対する最低限の責任だと思ったのです。
それは或いは一種の猟奇的な感覚なのかも知れません。 この世で最も忌み嫌う生物をなぶり殺しながら、罪悪感と不快感と誠実な気持ち、そしてほんの少しの快感が混在していました。
その動きが止まるまで力なく僕は立ち尽くし、その後死骸をゴミ箱に投棄しました。
帰り道、僕は誰からも愛されることのないその生物のことを考えていました。
誰にも必要とされなくても生きていくことは、およそ人間には真似できないこと。(きっと自然のサイクルには必要なのだろうけれど。)
それでも必死で生にしがみつく様はとても醜く美しい。
異星人の目には人間とゴキブリとどちらが醜く写ることだろうか。
と。
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