|
2007/09/05(水)
秋ってのは
|
|
|
西の空が茜色に染まれば、何はなくともやはりもの悲しい。
秋の色は茜。
だが、実際のところ、このテの悲しみはチクチクと胸に心地好いのも事実だ。
また一つ、大切な何かを失った感覚が、同時に同等の何かを得た感覚となって記憶の中の夏から色を奪っていくのだろう。
失うことも得ることもない無意味な夢の中でのみ安らかでいられる人々。
多くを失い、多くを得る無意味な夢の如き世界のみを生きていく人々。
自分がそのどちらに属しているのか、せめてそれぐらいは知っておいても損はない。
|
|
|