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2005/05/31(火)
ぺきんだっく
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僕の好きな曲に、細野晴臣氏の「北京ダック」というものがあります。 以下、歌詞の一部。
ヨコハマ 光る街 雨が降る まるで 古い映画さ、sing in the rain 辺りは 火の海
赤い靴 はいた君は 異人さんにでも 連れられて 迷い込むよ、このチャイナタウン 辺りは 火の海
慌てて逃げるアヒル 火事は ボゥ ボゥ ボゥ カン カン カン ウー ウー ウー 赤く燃える街 逃げる あれはきっと、北京ダック♪
もー、こうやって歌詞を書いただけではギャグのようです。
でも僕はこの歌詞を聞くとグッっときます。 冗談ではなく。
僕は四年ほど前に一回だけヨコハマの中華街に行った事があります。 それは、前にも書いた横浜トリエンナーレという芸術祭を見に行ったついでに、 同行者たちと一緒に横浜市内のギャラリーを見て回っていました。 その帰りに中華街で食事をして行こうという事になり、中華街へと向かいました。 おりしもその時は雨降り。
昼の時間帯でも、空に雨雲やなんかがかかっていると、景色が青く見えることがあります。 それは、光源の色温度が上がっているから・・・という事なのだそうですが、それはまぁ置いといて。 そして、雨が降っていると、更に光は青くなります。
そして日も沈もうとする、夜になりきらない程度の明るさの時、空は濃紺、辺りはブルー。 景色が青く染まろうと言う時、チャイナタウンの赤はそれに逆らうように光って見えました。 勿論の事、白熱球という紅い光源で照らされていると言う事もあるのですが、 それこそ、街は燃えているかのようなのでした。
上に挙げた曲の歌詞は、そんな情景がありありと脳裏に浮かびます。 言葉は複雑では無いし、唄っている事ソノモノだけを思い浮かべるなら、 下手すれば馬鹿馬鹿しいと感じるような歌詞かもしれません。 でも、僕はこの曲を聴いたときに感じる、中華街の赤の臨場感、雨の中の喧騒、立ち並ぶ食べ物屋、 そこなら匂うニクマンの香り、そして逃げ出し尻をフリフリ走って行くアヒル、 なんだかとっても日常的なような劇的なような、不思議なイメージが湧いてくるのです。
ここでは歌詞にだけ触れていますが、曲調も良く、僕にしたら聞きやすいと思うので、 興味があれば、ゼヒ聞いてみてください。
細野晴臣氏は最高です。
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