レカ郎写真記
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2009/01/11(日) 札幌市営のキュービック
札幌市営バスは2004年3月31日まで運行されていたバスで、以降、北海道中央バス、JR北海道バス、じょうてつバスなどに路線そして車両や営業所が移管されました。
車両はしばらくは市営時代の色を纏って走っていましたが、徐々に塗り替えられ、各社のカラーリングンなって走っていました。
私が記憶している範囲では、移管後2ねん程度は元市営の中古車がたくさん走っており、87年や88年製の車が結構やってきたのを覚えています。今こそありませんが、富士重工の5Eなどもやってきていました。
が、忽然と姿を消し、今では90年代の車が大半を占めるまでになってしまいました。一体あの車達はどこへ行ってしまったのか?と疑問に思います。
中には移管されたものの、1度も使われずに廃車になったものすらあるそうです。

もうあのカラーリングには会えないんだなと思っていたのですが、昨年札幌市の交通資料館の案内を見て「ん?」

なにやらキュービックと旧塗装のブルーリボンが広告に出ているのです。
調べたところ、なんと新たに交通資料館の展示車両として緑と白のツートンカラーのキュービックと「赤バス」と呼ばれていたブルリが入ったらしいとのこと。
早速行ってみることにしました。
何度か交通資料館前は通っていたのですが全然気づかなかったな・・・と思っていたのですが、現地に行ってみてなるほど・・・。
厳重に保管してあるスペースには仕切りが設けられており、これにより閉館中はシャットアウトしてるようです。つまりみてくれは壁なわけです。

まさか今になって市バスそのものの車に会えるとは思ってませんでした。
生態保存のようですが、いつ動体保存になってもおかしくないほど現役時代そのものです。
交通資料館はなんといっても一部を除いて内部も公開されているということ。
早速内部に入ってみることに。
他の事業者ではあまり見ない立ち席スペースが懐かしいですし、同じ車は事業の引継ぎをした各社に譲渡されているものの、料金箱や方向幕などは改造されてしまったり、載せ代えされてしまっているものばかりなので、オリジナルで見れたのは大変うれしいものでした。

今回はその中でもキュービックの方を取り上げてみました。
この車は94年製で元琴似営業所所属だったようで、登録ナンバーは札幌22か2387だったようです。

市営初の低床キュービックとして導入された車でしたね。この車はこの年導入された車両の6台目としての導入だったようです。
中央バスなどでは低床、ワイドドア車やワンステップ車なども導入し始めていた中、ツーステップで導入していたのが市営バスでした。

ほんとにエンジンをかければすぐにでも走り出しそうなほど素晴らしい保存状態で、今まで一体どこに隠されていたのかが気になるところです。
そしてなぜこの車が選ばれたのかも謎ですね。どうせならこの年導入された車の1台目とか、最終とかでは?と思うのですが、偶然この車が残ったのでしょう。
フロントの「ST」マークも久方ぶりに見ました。

そして画像を見てもらえれば分かるかと思いますが、なんと今ではなくなってしまった8トラックテープを装備しています。
今でこそデジタル式になってしまいましたが、8トラックテープの案内放送がこの当時でも採用されていたんですね。

そして運転席に座ってみると、バスの運転席は非常に広く、取り回ししづらいだろうな〜というのが感想でした。
乗用車と違い幅は広いですし、車体も長いですし、さらにステアリングも乗用車から比べると超大型。乗用車では運転席周りに全て詰め込まれているような感じですが、バスだと結構離れた位置に設置されていたりするので、運転しているというよりは機械の操作でもしているかのような感じだろうなと感じました。

この当時のキュービック、まだステアリングにエアバックは装備されていないタイプですね。
エンジンがかかっていないせいか、FFシフトなのでエアが抜けているためシフトノブはグラグラでした。

94年製と製造から15年目になりますが、15年落ちなら結構現在中古車で本州から渡ってくる中古バスにも見られますし、もっと古い年式のものすらあるくらいですから、まだまだ現役で走れる車ですから、少し展示にはもったいないかなとは思いますが、一方でこうしてきれいなうち、市営バスの状態を保ったまま展示されているのはうれしいものです。

すでになくなってしまった札幌市営バスですが、もう全国的に見ても市営バスなど公営バスは少なくなる一方で、道内では苫小牧市営を残すのみとなってしまいました。その苫小牧も近いうち民間移行するとのこと。
そんな中、多くは廃車や譲渡なのでその装いを変えてしまい、その姿を見れなくなってしまう中、こうして展示目的で残してあるというのは非常に珍しいのではないでしょうか。

ただ、やっぱりこうした展示物にはつきものである部品の盗難や破損により、内部の展示が中止されたり、公開自体なくなってしまうことすらあります。是非せっかく保存してある貴重なものですから、末永く展示、公開されるよう、見る側も大事にしていきたいものですね。


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