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2009/02/07(土)
ナメクジD51
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道内にはあちこちにSLが生態保存されていますが、そんな生態保存の1つに神居古潭があります。 場所は函館本線の旧線区間にある神居古潭駅です。 R12から少し外れた位置にあるのですが、迫力ある神居古潭を流れる石狩川を橋で渡った後、少し階段で斜面を上がった先になります。 ここには旭川方向から9600、C57、D51の順にSLが生態保存されており、さながら押し上げ重連のような形で展示されています。 その中でも目を引いたのが画像のD51 6号機です。 まあ私のようなSL時代を知らない小童よりもっともっとよくご存知の方もいらっしゃることと思いますが(笑) この機関車は1936年に川崎で製造され、北見に配置されていたようですね。 この機関車、D51の初期車95両に見られた半流型、いわゆるナメクジ型のデゴイチです。 図鑑などでしか見たことがなかったので、こんなものが北海道にいたんだ・・・ということをはじめて知りました。これほどSL時代を知らない世代なんですね。 正直デゴイチはナメクジより普通の方がSLらしくてかっこいいというか、ナメクジはなんか戦争を匂わせるような形で好みではないんですが、C11しかまともに走っているのを見たことがないため、改めてその大きさにびっくりです。 C11とは言うまでもないですが比べ物にならない大きさで、じ〜っと見ながら「もしコレが走ってきたら卒倒するかも・・」なんて。 というのは、私の祖母が函館本線の山線沿線出身で、子供の頃いつもC62などの3重連を見ていたんだとか。山を上がれず上がっては下がり、上がってはまた下がり・・・を面白がってみていたそうです。 そんな祖母が言うには「あのおっきい機関車が目の前通るとめまいする」なんてことを言ってたんですよ。 そして目の前に実際でっかい機関車を目にしながらC11の走りとリンクさせながら想像するとC11でも結構な迫力ですが、それよりはるかに上だと想像するだけですごかったんだろうな〜というのが感じられるんです。 そう、この神居古潭に寄ったのはSL雨宮21を撮影しに行った時なんです。そしてその余韻が残る中での見物だったのでなおさらリアルに想像できるんですよね。 見るからに重そうなその車体がジョイント部分を通過するときっと震動が伝わってくるんだろうな〜とか色々想像が膨らんでしまいます。 かつてC62 3号機が山線に復活していましたが、その運行終了からほんのちょっと月日が流れた辺りに私の鉄が始動してますのでほんとに惜しいことをした・・・と思います。なのででっかい機関車の動くところを見たことがないんですよね。
ぶっちゃけ最初はC11が復活したときの私はSLにはそれほど関心がなかったんです。ただ、SLニセコが走り始めた時に1回せっかくだから・・・と撮りに行ったところ、あの迫力、独特感、そして撮影の難しさにすっかりハマってしまい、昨年は函館、富良野以外は全て撮りに行くという事態にまでなってしまいました。 だとすれば、D51やC62がもし復活したら、鉄じゃない人までもがその魅力に吸い寄せられ、年配の人は涙を流して喜ぶのでは?と思います。 C62 3号機はあまり状態がよくないと聞きますし、実際SLを復元して走らせてというのはイニシャルコストもランニングコストもかかり、さらに重量制限がかかってくるため走れる線区が限られてくる車両なので無理な話、夢物語だとは思うのですが、いつかでっかい機関車が道内を走る日が来ることを願いたいものです。
そんなことを思いつつこの展示車両を見上げていると、見てもいないのに走る姿、そして汽笛の音、煙の匂いまでもがするようでした。 このD51 6は見た目C11の2倍以上の大きさがありそうですね。 これ1両で長さはDC1両分に相当しそうな感じです。
画像は一応撮っておいたそれぞれの機関車のプロフィールが書いてある看板の一部です。 1969年北見を最後に引退しているようですが、そうなると711系が1968年に登場していますので、わずかな間でも肩を並べていたかもしれないですね。 新時代を見届けて引退したSLと呼べるのではないでしょうか。 この機関車は1936年生まれ、そして苗穂工場に展示されている237号機は1938年生まれ。わずかな間に大量生産した機関車なんですね。今これほど成長を見せる車両は他にあるでしょうか? 今年でD51 6号機は73歳を迎えます。70年以上も前のSLが今にも動きそうな状態で残っているというのはすごいもんだな〜って思ってしまいます。 今本線を走っている車両が果たして70年後、どのくらい残されているでしょうか。
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