逝きます!狼たちの痛い日々
血盟員にはログインパスを配布〜♪♪
BLUNCAか盟主まで連絡下さい(`Д´ゞ
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2005/05/25(水) 【短編小説】―追憶U―
U

「あれは今から100年後…」
BLUNCAは空を見上げ、ゆっくりと語り出した。
(100年後だと?まさか本当に未来から来たとか言う気か?正気かよ…)
JENDは密かに眉をひそめていた。
しかし、まず話しを聞くと言ったからには黙っておくことにする。

「あの時代は今よりヒューマンが力をつけ、国家と種族というものに依存して生きているんだ♪
そして、ぼく”LUNBRETTA(ランブレッタ)”も…ヒューマン国家のウィザードの男だった。」

それを聞いてJENDが目を丸くする。
「なんだよお前!オカマ野郎かよ!?」

途端にBLUNCAがぷっと噴出した。
「バ〜カ♪…まぁ、何だ…いいじゃないそんなことさぁ…」
と言って茶化した。JENDは不服そうに黙り込む。

「まぁ、あのころのぼくはまだ若くてね、無茶ばっかりしては血盟のみんなに怒られていたなぁ…♪
いつか国を取ろう!とか、いつか単騎でアンタラスを狩ってやる!とかね…
ぼくは自分の力に酔っていたのかもしれない…
そしてそんなアホな夢物語を笑って聞いてくれる優しい王子と仲間たちが居たんだ♪
ぼくはそれがいつまでも続くと思っていた…それが…
王子の死と同時に奪われる事になるなんて!!」

BLUNCAはぐっと拳を握り締め、うつむいた。

「お、おい…大丈夫か?BLUNCA…?」
これまでに無く神妙な顔つきになったBLUNCAをJENDが気遣う。

「あぁ、ごめん…大丈夫♪…
それで、ぼくは無所属となると同時に途方に暮れたょ♪
この身を捧げるつもりでお守りしていた王子が亡くなったんだ♪そりゃぼくでも凹むさ…
そして、旗を奪われた途端、言葉の分からない怪しげな集団に付け狙われるようになった♪
そんな時だったょ…」

BLUNCAがふとJENDのほうを見る。
JENDは不思議そうに首を傾げたが、やがて理解したように自分を指差す。
BLUNCAはコクリと頷いた。

「そう、君に…100年後のJENDにぼくは救われたんだ♪それも1度や2度じゃない…
ぼくらはやがて種族の壁さえ乗り越え、息統合し、ついに血盟を立ち上げた!盟主は君だ♪」

「まぢか?俺が王子になったってことか!?」

「あぁ!大マジだ♪血盟員は少なかったが、楽しかったょ♪
そしてぼくらの友情は幾度の転生を繰り返しても途切れる事はなかった♪
いつしかぼくに魂を分けた妹分のBLUNCAが生まれた♪」

そこでJENDは首を傾げる。
「はぁ?ちょっと待て、BLUNCAは…え〜っとLUN…なんとかってお前じゃないのか?話しが分からなくなってきたぞ?」

「あはは♪BLUNCAはLUNBRETTAだょ、だけど魂の本質が一緒なだけだ♪
ランはランだし、ブラはブラってことさ♪ぼくらは個々の生を独自に歩んでいたのさ♪
彼女はやがて成長し、そのときのJENDと同じ闇エルフであったこともあり、君の許婚として一生を捧げた♪
しかし、やはり例の集団にやられてしまってね…彼女も次第に生きる気力を失って…
ついに死んでしまったょ……」

「な!?…なんてこった…」
JENDは頭を振った。

「その時の俺は何をしていたんだよ?お前も兄貴だったんならどうして守ってやらなかったんだ!?
女の子ひとり守れねぇヤツが血盟なんか立ち上げたってほかの仲間をどう守っていくと言うんだ!」

「まぁ、そう卑下するなょ♪ぼくも未来のお前もまさかそのまま放っておく訳ないじゃないか♪
もちろん彼女がまだ生きている間に、ぼくら二人は犯人を追ったが無駄骨だった…犯人を特定できなかったんだょ…」

「クソ!不甲斐ないんだな…未来の俺は……」
地面を叩くJEND…そんな様子をBLUNCAは静かに見つめていた。


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