逝きます!狼たちの痛い日々
血盟員にはログインパスを配布〜♪♪
BLUNCAか盟主まで連絡下さい(`Д´ゞ
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最新の絵日記ダイジェスト
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2006/08/05 定例クラハン日記?
2006/07/30 クラハン日記w
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2006/06/07 元気DEATHから!

直接移動: 200610 8 7 6 5 3 月  200511 10 9 8 7 6 5 4 3 月 

2005/07/22(金) 〜ぅまぅまPT↑モヤッとサプリ↓〜
携帯カウンタ4444hitを自爆してしまったブラDEATHこんばんゎ〜(;´Д`)ノ
前回日記で盟主殿の意気込みやら目標やらが明確にされたところで、ぼくも少しばかり気を引き締めていきたいと意気込んでおりました。

22日当日…盟主殿の出動命令を受け、密かに単身アデンへと旅だったぼくDEATHが、やはりレアなぼくらを温かく迎えてくれる人々に、ペアハンの予定を変更!
以前から狩りに行く事を密かに約束していたケスさんことフリュトちゃんと処刑へ5−!(`Д´)/オオオ!!
途中時間を裂いて魔呼さんが合流してくれ、なんだか久々の小人数でまったりPT♪♪

…と、言いたいところDEATHが、プv(*´艸`)
地面に沈んだ女ドモ…基ブラ&フリュトちゃんw

蝙蝠の魔法クリ?で1000以上食らってるじゃないかYO!orz
魔法コエー((°д°;)))ガクガクブルブル

ナンダカンダで木から強化レザー下の現物をドロップ☆ぅまぅまっvv
konさんやモル嬢が合流するといぅので狩りして待っていましたが、途中ぼくの時間切れ…orz

しかし、なんとも理不尽な噂を耳にしてしまぃ、ぼくは落ちるに落ちれなくなってしまいました…TT
WIS飛ばしつつも、話を聞けば聞くほどに自分の力の無さが実感されてしまい、モヤモヤとしたままOUT
・゜・(*ノД`)・゜・うゎぁぁぁん!

くっそぅ…スッキリしねぇ!!ヾ(`Д´#)
確かにぼくはナンニモできませんょ…えぇ…
ナンニモ出来ない無力感…何かしたい焦燥感を味わいましたorz

ちゅーワケで、すっかりSS撮るの忘れてた^^;
文字のみでスマソ(´Д`;)あぁん…

2005/07/20(水) 今回のクラハン日記はお休みです^^;
接続はしたがハントもせずにチャットオンリーだったのも有りまして…
ちと今回は真面目にお話を…
まあ…ケツ叩かれ動かないのもアレだしな^^;

血盟SWとは?・成り立ち・基本方針・今後の事…について少々

STRAY WOLVESは直訳すると迷い狼達になります。(そのまんまだな…
一応目指すものは大陸を又に架け暴れまわる傭兵団です。
しかしそれは金や権力や名声により働くのでは無く、義によって動く様にしたいと考えます。
たとえ絶対不利であろうとも意地を見せられる様に成れたらなと…
その不利な状況を打破出来るほど強くも成りたいものです。
義とは恩義であり仁義であり正義です。
三番目の正義は少し誤解があるかもしれないので書きますが…
あくまで自分達の中にある正義です。譲れないものは人それぞれあると思いますので^^;
いつの日になることやらって内容の話ですが夢は大きい方が良いよね♪

そもそもSWを立ち上げたきっかけはとある人が俺達のクランに入りたいと言ったのが始まりでした。
その頃俺自身はクランに興味が無く…入るつもりも無かったのですが…
話が跳びますが実は俺が心の底から尊敬する盟主がリネ1にいたんですよ。
人の上に立てる器というか…ネットの世界とはいえ、この人に遣えたいと思ったのは後にも先にもその人物だけでしょうね^^;
とある事情で半引退を告げた時も貴重な人員枠を…名前を残しておくから何時でも帰っておいで…とTT
その『永遠に途切れる事の無い繋り』を意味する名前の血盟…その盟主が俺の目標でありお手本なんです。

俺に出来る事は驚くほど少なく、手を伸ばせる範囲も狭いです…だけどその範囲の仲間達を全力で守りたいと思うのです。
繋げる時間も少なくて現血盟員に寂しい思いをさせてると思います…
こんな頼りない盟主ですが協力してくれると言う仲間達が居ます…それに甘えるのは決して悪い事では無いと言ってくれる仲間が居ます…

だから今から作り上げていく血盟はきっと良いものになると信じています。
こんなにも良い人達に巡り逢えているのだから…


長々と訳の分からない文章ですみませんm(__)m
伝えたい事も半分も伝えられて無いです><
こういう話も含めもっと話していかないとなぁ…

2005/07/10(日) 〜ネタの烙印を押されたものたち2〜
なんと言っても今日のメンツはネタまみれDEATHょ♪
SWも負けるわけにはいきません!(何;;

烙印に着き、いざ逝かん!と意気込むSWのDE2匹…

J「・・・・・・・・・。」

B「・・・・・・・・・。」

セブンサイン受けてないじゃん(;´Д`)ノ素。
テラワロスwwwwwうぇっwwwwwwwww
ぶぁか帰還&パッシブ迷子スキル発動&ナチュラルハイ…ォゥィェd(´▽`)

…ぁ…ぃぇ…お待たせしてしまって申し訳ありませんでしたm(_ _)mマジで;;(ペコペコ↓

やっと烙印へ潜入〜♪♪そして久々にtouhato氏合流v
うゎっ;;重青狼セットになってるぅー!!すげぃ☆
今日はハトさんFAで決まりだねー♪安心安心^^

さっくり奥へ進んでいく一行…
そこへ謎の人物からブラにWISがコタ!?

B「はて?誰でしょう??」




……(○'ω'○)ん?




ハッ!!Σ( ̄□ ̄;)




ハッハー!!なるる〜アンタか悪友w
ブラ密かにPT勧誘するも絶対来ないと言い張る旧悪友C氏♪
すると、狩りとWISでいっぱいいっぱいのところを背後からストライダーに齧られる;;

B「ぃぁ、痛いし;;ちゅーか何で居るんだYO!!」

悪友ColdHate氏キタ━━━(・▽・)━━━!!
しかし実はこの悪友の何でも無いドッキリ作戦が緊急事態で…
SW血盟員のぼくにいきなり攻撃した冷たいマン=ColdHate氏に盟主JENDから逆上のWISが…

J「ブラ、こいつ殺っていいか?(怒」

Σ( ̄□ ̄;)ぃぁマテマテ待ってくださいってぼくの友達DEATHょ;;
…とまぁ、実は水面下でこぉ〜んなオモシロイ会話をしていたのDEATHが、ブラも狩りとWISで修羅場だったので;;
この日記を借りて後フォロー^^;
既にPTメンバーだった皆様ビックリさせてゴメンネ><

さてさて、冷たいマンも誤解返上のため急遽PTに招待し、狩り再開!
途中sokuratesuさんも久々合流☆なんか装備堅くなっててTUEEEEEEEEEEEEE;;
konさんの¥フルコース+ダンサー&シンガーのダブルサポートでなんとも豪華な狩りw

あ!なんかブラのHPゲージ点滅してるーッ!!初めて見たヽ(*´▽`)ノ
なーんて喜んでいたら…


ミ(m_ _)m~~†チーン
ブラ死すwwwwwショボスwwwwwアヒャwwwww


しかし、何度もいぃますが今日のメインはネタDEATH!ハィ!
何事も無かったように狩り再開☆
でもね、このメンツだと途中からチャットが面白すぎて狩りどころじゃないんDEATHょ、もぅっw
冷たいマンの仮面で盛りあがるゎ、DAI貼り合戦するゎ、新手のレイドモンス(?)2匹誕生するゎ…
wwwwイカスwwwwうえっwwwwwwwww
いつまで経っても終わらないQK自然とオフしよう!とのお話に…w
ぃぁぃぁ、普通に会ってみたいょ♪あんなネタまみれさん達なら誰でも興味沸くってばw
宴会部長konサマ♪九州オフ期待しておりますゾォ〜(>∀<)ノシ

結局狩りそっちのけで朝までチャット三昧!w

k「あ、ハルさんコタ」

と言う一言で、急遽モンスターレース場へ…
ハルゼー殿!ハジメマーヽ(*´▽`)ノ
マトモな挨拶もままならず、変なテンションの一行は闘技場で入り乱れ戦に突入w
wwwうはっwww死に方ワロスwwwww
盟主殿イイ!!(・▽・)回転して地面に沈んだ!(爆☆
…ってやってるとついに時間がきてしまい、今日はこれでおしまい♪
あー楽しかったーっ!!

画像は烙印PT隠し撮り♪
日記当番忘れてたので急遽パシャリ☆ヘタクソスギwハッハー!

2005/07/09(土) 〜ネタの烙印を押されたものたち〜
ブラがINしたときには既に盟主殿とenさんが居て、なんだか真剣な話してたぽぃので取りあえず挨拶のみしてスルー(爆☆
IN直後…モル嬢と魔呼さんから歓迎のWISもらい、konさんからもお誘いが!

k「PTマッチ見て〜」

の言葉に何が何やら分からないうちにPTにIN!Σ( ̄□ ̄ノ)ノ
ォロォロしてるとソクさんの別キャラさんからもWIS来る…

ソ「狩りに行く時さそってー」

ラジャ☆ヽ(`Д´ゞ
ちゅーか、まだ狩りに行くのすら不明だったのだが…ハッハー!w
しっかし…いつもながらIN直後のWIS捌けないヘタレでスマソ;;orz





気を取り直し、城村で皆と合流〜♪♪
今日何すんのー??…って決まってないのかw
wwwwうはっwwおkwwww一体何のPTなんだ!(※ネタ以外考えられませんて♪

途中、魔呼さん到着☆
ファントム転職&CIBおめ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!(遅ッ;;

倉庫でしゃべりまくり、何時の間にか1時間以上が経過…気分が盛り上がってきたところで、
急にkonさんが落ちたーーーーーーーーー!!?
どどどどぅしたんだょぅ(;´Д`)ノアセアセ;;

ドォ━━━━━ン!!
※タンスの上にネタ師konサマ降臨☆

エキゾチックジャパンを熱唱する…
いぃスキル持ってますねぃアヒャ♪ヽ(°∀。)ノ

やっと重い腰が上がり、行き先は烙印にケテーイ♪♪
ヮクヮクしながら移動する一行…が、しかし…

オーイ!L(゜□゜ L)三(」゜□゜)」どこいったー?

モル嬢の迷子スキルが見事に発動し、ハチャメチャなリネDAYが始まりましたとさw

※画像提供=ColdHate様
アキレス腱堅めのはずが電気あんまの瞬間ww

2005/07/05(火) 【短編小説】―基点X―
X



その後形勢は逆転した。
JENDに人狼の一切を任せ、BLUNCAは蜘蛛とムーンストーンビーストを狩る。
倒した証拠として魔物の犬歯を1匹ずつ抜き取り、腰の袋に入れていく…
あっという間に討伐は終わり、静かになった草原の脇に流れる河原で疲れを癒した。

「ねぇ、これからぼくは依頼の報酬をいただきにグルーディンに一度帰還するが、JENDはどうする?」

「ん?あぁ、俺は南下してグルーディオへ向かう。この棺桶を試練の証拠として持っていくんだ。」

「そっか♪ぼくはこの牙を依頼人のヒューマンに納品に行かなければならない…その変わりに情報を頂くんだ♪シーレン縁の品を盗んだフトドキモノが居るらしくてね、そいつを叩きのめしに行けば何らかの報酬が頂けるかもな…」

「なんだかブラらしいと言うか…相変わらず面白い事やってるなぁ♪」

「ちっとも面白くないって!面倒臭いし元の依頼人がいけ好かない奴だしね…
ただし、その代わりに依頼を成功させたあかつきにはぼくに新たな力を与えるとか言っていた…ま、眉唾だけどさぁ…」

「ふうん、まぁ俺もパラスナイトになった後に合流させてもらおう。」

「アハハッさんきゅ、JEND♪お前って…ホント物好きなのな♪」

BLUNCAは苦笑いしながら、荷物を担ぎ上げた。

「じゃあ、またここで落合おう♪ぼくは一足先に出発するょ…
頑張れょ、JEND♪今度会うときには一回り大きく成長しているんだろうな♪楽しみにしてるね!」

手を振るJENDに軽くてを上げ、BLUNCAはグルーディンの港村のヒューマンの元に牙を持って行った。
彼は驚いたように牙とBLUNCAとを交互に見ては感嘆の声を漏らした。

「やぁアンタ凄いな!人は見掛けによらないものなんだなぁ!
あぁ、そうそう泥棒の正体はカルピコという盗賊らしい。
黒魔法研究所の近くでやつの姿が目撃されたと言う噂を聞いたよ。
奴がなんの目的でシーレンの魔法薬を盗ったのかは分からんが、背後に誰か居るのかもしれないな…」

それだけ言うと思いつめたように黙り込んだヒューマンに、BLUNCAはそっと一礼しその場を立ち去る。

(ぼくには政治のいざこざや宗教はカンケーないね…)

ふとダークエルフの村の神官の顔が思い浮かび、BLUNCAは眉間に皺を寄せる。
そう…あんな神の名を盾に権力をかざす傲慢なヤツらの世間体など知ったことか。

BLUNCAは再び中立地帯へと赴き、既に街道の交差点に座り込んでいたJENDに大声で呼びかけた。
こちらに気がついたJENDが立ちあがって手を振る。

「おっし、JEND!黒魔法研究所へ行くぞ♪」

「おう♪」

久々の二人旅であった。二人は走り続け、あっという間に黒魔法研究所の近くまでやってきた。
二手に分かれ盗人を探していると、手下を連れて移動中のカルピコを見つけた。

JENDが先手を取り、手下の気を引きつける。
その間にBLUNCAは木陰から懇親のパワーショットをカルピコに打ちこんだ。
声も上げる間もなく地面に沈んだ親分の姿に、子分たちが一斉に霧散したところをBLUNCAもナイフで突っ込んでいった。

「ハッハーッ!見たかブラ?情けねぇ盗人一団だったよなぁ♪
悪いことするから罰が当たるんだぜ?」

「ククク♪全くだょ、ぼく怖くてもう悪い事出来ないょ〜」

「嘘付け!ブラのくせに♪」

二人は周りに扇状に倒れたカルピコの一団の真ん中で、笑い合う。
その後急いで成人の祭壇に魔法の薬を届けると、アルケニアは心から喜んだ。

「まぁ、カルピコから取り戻してくださるなんて…トリスケル様の目に狂いはなかったのですわ。
私からトリスケル様に推薦状を書きましょう。
これを持って彼の元へ行きなさい。貴方にシーレン様の祝福があらんことを…」

はて?推薦状?一体何の推薦状なのだろうか?
首を傾げるBLUNCAであったがすぐさま成人の祭壇を後にし、JENDとグルーディオへと帰還した。

BLUNCAは少々緊張した面持ちで、門をくぐる…
案の定待っていたらしいトリスケルが何処からともなく現れた。

「ほぅ!以外と早かったじゃないか?…ん?アルケニア殿から私に手紙だと?
……ふむ、お前大した功績を上げたものだな。予想以上の出来だ!
約束通り、私の力の根源を譲り渡そう。」

そう言うとトリスケルは身につけていたピアスを取ってBLUNCAに渡した。

「これは【鋼の心臓】と呼ばれる秘宝。これを持ってグランドマスターの元を訊ねるがよい。
お前は良いアサシンになれるだろうな…いつかまた手合わせしたいものだ。」

「何!?ぼくがアサシンにだと!?待てょ、トリスケル!…お前は一体…」

「さらばだ、BLUNCA!」

呆気にとられるBLUNCAをよそ目に、トリスケルはまた煙のように消え去ってしまった…
受取ったピアスに目を落とし、BLUNCAは苦笑する。

「また…逃げられちゃったな…」

ピアスを懐に仕舞い、ギルドのグランドマスターの元でBLUNCAはアサシンになる儀式を受けた。
慣れない正装に長い話を聞かされた後、BLUNCAは晴れてアサシンの称号を手に入れた。
式場を後にすると入り口でJENDが待っていてくれた。

「おめでとう、ブラ。」

心からの賛辞にBLUNCAは照れくさそうに笑い、親指を立てて応える。
そのまま二人は町外れへと赴き、お互いの成長した実力を見せ合った。

一通り、辺りの魔物を討伐した後、丘の上に寝転がる二人の姿があった。

「はあぁ〜やっと終わったな、JEND♪これで晴れてぼくらも成人したわけだ♪」

「何言ってやがる、これはまだ序章に過ぎない。
今までは【基点】だよ、ブラ。これからまた世界も広がり、長い旅が待っているだろう。」

その言葉にBLUNCAは静かに頷いた。

「うん、そうだね…まだ道は長い…長く険しい業の道だょ…」

空を見上げるとすでに大きな月が昇り始めている。
静かに高く昇っていく様を眺めながら、JENDとBLUNCAは自分たちの永久に近い生命に目を細める。
気の遠くなる業の道はまだまだ遥か遠いことを実感するのだった。


―fin―

2005/07/04(月) 【短編小説】―基点W―
W



眼前に広がる広大な草原…BLUNCAは中立地帯に立っていた。

「トリスケルの奴…メンドウな事を頼みやがって!」

その怒りは確実にモンスターへ向けられる。
解毒剤で持ち直したBLUNCAは間もなく叩き起こされ、休む暇無くまた街の外へと追い出されたのである。
トリスケルは懐から何かの書状をBLUNCAに渡した。
それを持って黒魔法研究所の南に位置する成人の祭壇にいる、巫女アルケニアの元を訊ねろ…と。
しかし、行ってみると巫女はシーレンゆかりの大切な魔法の液体を盗まれ、困っているから助けてほしいと言ってきた。
仕方なく詳細を知っているというグルーディン村へと赴き、警備兵のヒューマンを訊ねると
今度は交換条件を持ちかけられたのである。
BLUNCAはしぶしぶとこの辺りに生息するムーンストーンビースト討伐を請け負ったのだった。
右往左往と大陸を駆けまわされ、BLUNCAの堪忍袋は爆発せんばかりであった。

しかしながらこれが一向に進まない…
モンスターの密度が濃すぎるのだ。

こんな時にJENDがいたなら…
いつもの完璧な役割分担で、むしろお互いの数を競った事だろう。
何時の間にかふっと緩んだ口元を結び直し、BLUNCAの表情が曇った。

(忘れろ…良い思い出などすぐに褪せるもの…今ぼくは兄上のことだけを考えるべきだ…)

さて、目的のムーンストーンビーストがまばらに生息しているのを確認できるのだが、
その周りには大量の蜘蛛と人狼たちが徘徊している。
人狼はクランを有する…つまりは仲間意識が強いのである。
1匹倒すと、それを見た仲間が次々と襲いかかってくる寸法だ。

「ま、だからって待っていても時間の無駄DEATHね…」

一呼吸置いた後、BLUNCAは人狼の一団へ弓を引き絞った。
案の定リンクしたモンスター達が次々と襲いかかり、BLUNCAの息はあっという間に上がっていく。

「お前等に用はないんだょ!邪魔さえしなければ手は出さないんだってば!」

ざっと3匹に囲まれ、さらにもう1匹が向かってきた。
途端に、一気に押される…。

体力がみるみる削られ、鋭い爪が体のあちこちに食い込み、夥しい血が服に滲んでいく…。

(目的はこいつらではない…一度後退して持ち直すべきか!?)

思案しているときだった。
ズルッ…ズルッ…
何かを引き摺るような摩擦音が遠くから近づいていた。

既に取っ組み合いになり、半ばもみ合いになっていたBLUNCAは全くそれに気付いていなかった。
その影は確実に喧騒へと近づき、すぐそばでピタリととまった。

「せぃぃぃぃっやぁぁぁぁぁッ!!」

ズシー…ン……!!
何者かの気合一声と同時に大きな何かが投げ込まれた。
鈍い痛みと同時に人狼もBLUNCAも関係無くその”何か”の下敷きになる。
慌てふためきもがく中、何者かにBLUNCAは首根っこを掴まれ引っ張り出された。

「ううっ…」

アバラがいかれた感覚と無理やり引っ張り出された裂傷でBLUNCAはごろごろと転げ回った。
その上から、赤い薬を撒かれる感覚…。
傷が見る見るうちに塞がり、アバラの痛みも徐々に引いていく。
BLUNCAはのろのろと起きあがった。そこに立っていたのは…

「ハッハーッ!良い格好だったな、BLUNCA。」

牙を見せて高笑いする男…。
それを見てBLUNCAは言葉を失った。

「おまっ……何でここに…!?」

それはズタボロのJENDだった。
鎧は傷だらけ、服はもう殆ど意味を成さない…。
JENDはどっしりと腰を下ろし、煙草をくわえた。

「ん?…あー…ただいま…かな?」

「ただいま…じゃねぇーッ!!お前、今まで何処に行ってたんだょ、裏切り者!
薬まで盛って蒸発した奴が、どの面下げてぼくの前に居るのかって聞いてるんだょ!!」

「はい、この通り…って駄目か?ハハハ!」

JENDはあぐらをかいたままちょこんと頭を下げると、笑いながらBLUNCAの頭ををぐりぐりと撫でる。
BLUNCAはその手を思いきり抓ると、糸が切れ、くちゃくちゃに下ろされた髪をかき上げる。

「もういいょ…話になんね…;」

立ち上がりくるりと背を向け、先ほどの”何か”の前で止まった。
それは【棺】であった。
繊細かつ荘厳な装飾が細部まで施された業物である。
しかし、その大きさはJEND3人分は軽くあった。
既に動かなくなった人狼を確認し、BLUNCAは棺に触れようと手をのばす…。

「触るな!」

JENDが怒声を浴びせる。
びくりと硬直したBLUNCAは驚いたようにJENDに振り返った。

「それは俺の覚悟だ…」

「覚悟?」

「俺の生死を賭けて捧げる決意が詰まっている。」

JENDはゆっくりと棺に歩み寄り、蓋を開けた。
何も入っていない……ん?…今底の方で何か小さなものが光った気がした。
JENDが腕をのばし中から取り出した拳をBLUNCAの前で開いた。

真っ白な髪飾り…。
獣の骨を削りJENDがあの腐ったバレッタを見よう見真似で作ったものだった。

「俺にもお前にも、もう帰る故郷はなくなってしまった。
ならば俺の帰る場所は仲間であり友であるお前の元しかないだろう?
ブラ、お前は鋭い矛になれ。俺はそれを打ち砕く盾となろう。
何者にも縛られる事無く、俺らは俺らの正義で未来を切り開く!
また一緒に頑張ろうな、ブラ?そして…ランを一緒に迎えてやろうな♪」

「JEND…うん、そうだね♪…でもなんで剣でもナイフでも無く【矛】なんだ??
それって二人揃って【矛盾】っていうんじゃないのか?勝負つかないじゃん♪」

BLUNCAが髪飾りを受取るのを確認するとニカッと牙を見せて笑った。

「いいんだよ、どーせ俺らは何時まで経ったって自分の力に満足できねーんだから…
お互いに高め合い続けていくんだ。結果はそれに付いていくさ。」

な?JENDは微笑むと剣を抜き、胸に構えてこう言った。

「俺パラスナイトになるよ。」

今度こそ守ってやるから…そういうとJENDは少し照れくさそうに笑った。
それにつられて、いつのまにかBLUNCAの顔にも数ヶ月ぶりに心からの笑みがこぼれていた。

2005/07/03(日) 【短編小説】―基点V―
V



川沿いに南下し、途中強風吹きすさぶ渓谷を超えた後に、BLUNCAは丘の頂きに大きな城を見た。
グルーディオ城…ほっと安堵するもその表情に明るさは戻らない。
いつもならウキウキの新転地であるが、BLUNCAにはそんな気分では無かった…。

橋を渡り、門をくぐる…。
しかしその時だった。ふと鋭い視線を感じBLUNCAは背後を振り返る。

「うっ…?」

そこにはBLUNCAの喉元にナイフを据えたダークエルフの男がいた。
微動だに出来なくなったBLUNCAに男は満足げにニヤリと口を歪め、喉を鳴らして笑い出した。

「クックック…ほう、血なまぐさい奴が来たので来て見れば女か…しかし私の気配に気付くとは…な。
なかなか鋭い感覚を持っているようだが…まだ荒削りだな。」

密かに冷や汗をかくBLUNCAを知ってか知らずか男は武器を下ろした。
その瞬間BLUNCAは身を翻し男の背後に着地すると、思いきり首を締め上げた。

「アンタ何者だょ!?」

「おいおい、もう勝負ならついたはずだぞ?あれで私が刺していたなら君は死んでいたのだからな。」

「答えろ!」

「ははっ…ジョークの通じない女だ。」

男は不意にBLUNCAの手を掴むとクルリと回転した。
不意の小手返しを受け、地面に派手に転倒するBLUNCA…
慌てて起き上がろうとする目の前に男の大きな手が差し出された。

「ふん…」

結局答える気配も無いか…BLUNCAは男の手をパンと払い、自分で起きあがる。
やれやれといった調子で男は溜息をつく。
BLUNCAは無言で踵を返すと、男を背に歩き出した。

「待て。」

痛いほどの握力で、またもBLUNCAの腕が掴まれる。
今度は投げ飛ばされまいと踏ん張り、矢筒から取り出した矢尻を相手の手へ向かって突き立てる――!

「おっと…危ない。ははっ嫌われたもんだな。まぁ仕方ないか…」

男は何事も無かったように飛び退り、今度はニッコリとBLUNCAに笑いかけた。
「気に入った!」と一言いい、男がまた歩み寄ってくる。

「何言ってるんだょ、この暇人!これ以上ぼくに付き纏うなら今度は容赦しない!」

「私はトリスケルという。お前さんのその闘争心と残酷さを見込んで頼みがあるんだが…のらないかね?」

…人の話を聞いちゃいない。トリスケルは無防備に近づいてくる。
未だ警戒するBLUNCAであったが、何時の間にか背後に回りこんで長い耳に小声で口添える。

「お前、力に餓えているだろう…?望むなら私は闇夜に溶け込み、敵を抹消する術を…
……教えてやろうと言っているのだ!」

トリスケルが叫ぶと同時に太ももに痛みを感じ、BLUNCAは蹲った。
見れば根元まで深々と刺されたナイフ…否、ご丁寧にネットリとした樹液のような異物が塗ってあるようである。
BLUNCAは苦痛と徐々に体を侵食していく痺れに顔を歪めながら、トリスケルを睨みかえした。

「貴…様ッ!?」

「降参しろ、女。私はワガママでね、頼みたい奴にしか依頼はしない。
だが、私の目に止まったからには逃がしはせんよ。私の依頼を受けてもらうぞ!BLUNCA!」

「…何故…ぼくの名を…」

トリスケルは答えず、再び沈黙すると含み笑いしながらBLUNCAの様子を観察する。
意識が朦朧としてきた…。地面に手をつき、なんとか持ちこたえる。
トリスケルと名乗ったこの男…強い…街中だというのに誰にも気付かれず躊躇なく毒ナイフを刺した手口は鮮やかだった。
しかしながら、このような得体の知れぬ輩にやられてしまう自分が許せない。

「くそったれが!…分かったょ…その話…乗ってやるょ!」

トリスケルは満足げに頷き、「良い返事だ。」と言うとBLUNCAに持っていた小瓶を投げた。
それを受取り、解毒剤である事を確認すると一気に飲み干して小瓶を投げつける。

「力を手に入れたら、真っ先に殺してやるから!」

一言いい残すとBLUNCAは街中に仰向けに倒れ、意識を失った…。

2005/07/02(土) 【短編小説】―基点U―
U



BLUNCAには思い当たる節がいくつもある…。
普段のBLUNCAの言動はいつもJENDを困らせていたし、迷惑だとも知っていた。
だけど、それが戦闘ばかりに明け暮れる日常の、ほんの僅かな休息にでも繋がってくれれば良いと…。
そして口は悪いながらも付き合ってくれるJENDに、自分の意図を理解してくれていると勝手に思い込んでいた。

いや、アイツは…JENDはそんなことを気に留めるほど小さい奴じゃない。
だがしかし、ならば何故突然消えてしまったのだろうか?
ふと、昨夜のことを思い出す…。

故郷が恋しいかとの問いに、『馬鹿言え!』としか答えなかったJEND…。
それは何を表すのだろうか?
そんなことあるわけが無いだろう、と言う意味なのか?
それとも、図星だったという事なのか?

「クククッ…」
BLUNCAは口から笑いがこぼれた…。
楽しいからでも面白いからでもない…。

それは自嘲であった。

何がどうであれ、もうJENDが居ないのには変わりない。
誰も彼を責めることは出来ない…むしろBLUNCAであるからこそ、それは出来ぬというものだ。
それよりも、これほどまでにJENDに頼りきっていた自分が愚かでたまらない。

滑稽だ。

自分でも気付かぬうちにJENDとの旅に慣れ親しんでいた自分は…。

「アハハハハハハハハハッ♪」

ふいに背後から自分の影を飲みこんでしまうほどの大きな影が目に入った。
涙で視界の歪んでいたBLUNCAは急遽翻っで距離をおき、袖口で顔を拭った。
しかし、背後からなびく異臭に振り返る。
頭に髑髏のような模様を掲げた巨大な蜘蛛…ポイズンスパイダーやトリムデンに取り囲まれていた。

「消えろ…今は機嫌が悪い…」

しかし言葉が通じるはずもなく、襲いかかってくる蜘蛛の軍勢にBLUNCAはニヤリと微笑した。





暫くの後…死の静寂が包み込む魔物の真ん中で、蜘蛛の腹に何度も矢を突き立てているBLUNCAの姿があった。
ハッと我に返るBLUNCA…
体から紫色の噴煙があがり、毒に犯されている事にすら気付いていなかったようだ。

立ちあがり、汚く散らかった魔物の死体に溜息をつく…。
残酷過ぎる…やり過ぎだ…。
頭を振りつつ胸に手をあて、空を仰いでシーレンとグランカインの許しを請う。
BLUNCAはもはや自分のものか返り血なのかも分からぬ不快なヌメリを拭いながら無造作に荷物を担いだ。

「ここで立ち止まってはいけない…ぼくには…兄上が待っているのだから…」

自分に言い聞かせるように呟き、BLUNCAは歩き出した。
行き先はもう決まっている…
これより南の村を目指す。
BLUNCAにはやらなければならない事が沢山ある…こんな所であぶらをうっている場合ではなかった。

2005/07/01(金) 【短編小説】―基点T―
T


長い間浴び続けた鮮血は二人の髪を赤黒く染め上げた。
かつての透き通る銀髪は見る影も無く、いつもながら死臭立ち込める中で二人は暫しの休息を取っていた。

「あ!もうっ…この髪飾りも血で腐っちゃってるょー…」
BLUNCAは悔しそうに愛用していたバレッタを投げ捨てる。

「まあ、仕方ねーな。随分と長くもったほうなんじゃねぇか?それ、この世界に来た時から身につけていたしなぁ。」
JENDはくすりと笑ってBLUNCAが投げ捨てたバレッタを拾い上げた。

BLUNCAは溜息をつくと、先ほど倒した巨大な蜘蛛から器用に糸を紡ぎ、下ろした髪を纏め上げている…。
その様子にJENDは感心したように頷く。

「へぇ、ブラの髪も随分と伸びたもんだなぁ。」

「ん?…あぁ、それだけ長くこんな生活を続けていたってことなんだろうね♪
何?後悔してるんDEATHか、JEND?あのキレイな故郷はやっぱり名残惜しいかな?」

豪快に笑い出すBLUNCA。
JENDはその様子にぶっきらぼうに膨れると「馬鹿言え!」と言って毛布を被った。

「あっれぇー?ふて寝なんて可愛ぃvV…って冗談だょぅ〜怒るなって♪
んじゃ、寝るとしますかぁ♪♪」

睨みを利かせるJENDに苦笑しながら、焚き火を消して横になった。
遠くで鳴くモンスター達の咆哮に耳を澄ましながら、二人は短い眠りに落ちていった…。





―――翌朝。




まだ朝靄の立ちこめる早朝にBLUNCAは目を覚ます。
日はまだ昇りかけており、徐々に大地を照らし出していく…。
眩しさがまだ気だるい体に容赦なく降り注いだ。

「!!?」

眠い目をこすりながらJENDを起こそうと起き上がったBLUNCAは、綺麗にたたまれた毛布に目を見張った。
荷物も武器も全て無くなっており、BLUNCAはただおろおろと辺りを見渡す。

「ぉぃぉぃ…冗談でしょう?たち悪いジョークは笑えないDEATHょ?…ねぇ…ねぇってば…
コラァー!JENDォーーーーーーーーーッ何処行ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

BLUNCAは自分の荷物も放ったらかしで駆け出していた。
そんなに深く眠ったつもりは無い。
しかし、JENDであれば気配も物音もなく消え去る事など容易であったのだ。
BLUNCAも少しずつ成長していたように、JENDもまた出会ったときとは比べ物にならないほど成長していた
…という事なのだろう。

やがて走るのがムダな事に気付き、息も絶え絶えにBLUNCAは呟いた。

「…ちくしょう……そうかょ…どうせぼくと兄上の問題だモンなぁ…
君には何も関係無いさ…こんな生活に嫌気がさしたって…ぼくには何も責められない…
でも……こんなのって…無いょ…」

やがてキャンプに戻り、焚き火に特殊な香草が投げ込まれていたことに気付く。
それを見たBLUNCAはまだ燻る焚き火を思いきり蹴飛ばした。
言葉にならぬ感情を叫びながら、ナイフでそこら中の草むらに斬りかかり、木をなぎ倒していく…。

やがて静かになったころ、例え様の無い無力感がBLUNCAにのしかかると今度は大声で嘆きだした。
その声は森中に響き渡る…。

眠っていた動物や鳥達が驚いて逃げていく。
そして密かに…理不尽に起こされた魔物達も…怒りを押し殺して格好の獲物に忍び寄っていた…。


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