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2005/10/04(火)
思わず吹き出しそうになった話(not釣りネタ)
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期初の仕事は何かとデスクワークが多い。 今日も朝からせっせと会議の資料やら、今期使う書類フォームの作成やら、とにかく一日中パソコンとにらめっこ・・・。 更に夕方から予定されていた商談も大幅に長引き、帰宅する頃には気力体力共にすっかり消耗しきっていた。
品川から大枚200円をはたいて京急ウィング号に乗車、熟睡モードで危うく乗り越すところを何とか上大岡で下車して普通電車に乗り換え、最寄り駅である京急富岡で降りると、さっきまで止んでいた雨がまたポツポツと降っている。 とにかく疲れ果てた体を引き摺っているオイラ、更に奮発してタクシーに乗る事を決意、清水の舞台から飛び降りる覚悟でタクシー乗り場に向かった。
すると案の定、待合ボックスには車を待つ客の列が・・・箱の中には入れそうもないから、とりあえず傘をさして外に繋がる列に加わった。 と、その時、ふと気付くと禁煙である筈のボックスの中からタバコの煙が・・・ 覗くとジジィが1人、憮然としてタバコをふかしている。 隣に座っている老婦人も、かなり迷惑そうだ。 一言文句を言ってやろうかと思ったら、やおらジジィはタバコをもみ消した。 ちょっとタイミングを逸してしまった感があり、その場は振り上げた拳を下ろさざるを得なかった。
その後立て続けにタクシーが入ってきて、あっという間に車待ちの列が回転し始めた。 箱の中には、先頭に老婦人、続いてタバコジジィ、立ったまま携帯で話し続けているねえちゃん、そしてオイラ、疲れ果てたサラリーマンと続き、ここでタクシーがまた途絶えた。
暫くすると次の電車が入ったのか、再び客が繋がり始める。 ヨレヨレサラリーマンの後ろにミニスカねーちゃんが並んで、ベンチは満杯になった。 そしてそこに腰の曲がった婆さんが入ってきた。 ちょっと詰めれば婆さん1人分位の座る場所は空けられそうだったが、オイラの前にいる電話ねーちゃんは、誰と喋っているのか周りが全く見えないらしく、一向に動く気配がない。 仕方なく、オイラが電話ねーちゃんのケツに触らないギリギリの所まで詰めて婆さんの座席を確保しようと動いた瞬間、 「ホラ、あんたが詰めてやりゃ1人分くらい座る場所ができるじゃないか!」 と電話ねーちゃんを叱責したのは、なんとあのタバコジジィだった。
この時、ボックスの中にはジジィの吸ったタバコの臭いが未だ充満していた。 実はこの電話ねーちゃんもジジィのタバコの被害者だったとみえ、電話の相手に 「訳のわからない爺さんがいるけど、あと3台位でタクシー来るから・・・」と一言。 生意気な小娘の一言にカチンときたのか、タバコジジィは 「まったく、人の迷惑も考えねぇで、自分勝手な女だ!・・・ねぇ!?」 と居並ぶ客に同意を求めたのだった。 これにはオイラも呆れた。 あんたにそんな事言う資格があるんかい!?
即座に反撃に出たのは、なんと先頭に座っている老婦人だった。 タバコジジィは老婦人との間に大きな紙袋を置いていたのだが、婦人はやおらそれを掴み上げ、 「あなた、そんな事言うなら、まずこの荷物を下に降ろしたら如何ですか!?人一人分くらい占領してるじゃないですかっ!」
老婦人の怒りはごもっともだが、「人一人分」はちと大袈裟である。 しかし、マナーを知らぬ薄っぺらなジジィには相当堪えたとみえ、その後ジジィは完全に沈黙してしまった。
こんな歳になっても、ジコチューの人っているんだなぁ。 タバコジジィの矛盾と、婆さんの一撃・・・これには思わず吹き出しそうになってしまうオイラであった。
タクシー待ちのたった10分の間、小さな箱の中での出来事・・・結構ドラマがあるもんだ。
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