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2006/08/26(土)
法事 (not 釣りネタ)
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親父の七回忌法要の為、実家に帰省した。 もう丸6年も経つのか・・・これが実感だ。 こんなに時間が経っているというのに、不思議な事に親父の遺影を見ていても未だ実感が湧かない。 今にもひょいと家に帰ってきそうな気がしてならないのは、親父の苦しむ姿をあまり見ていなかったからだろうか。
白血病・・・ テレビの中の話だと思っていた事が、実際に自分の肉親の身に降りかかってこようとは努々思わなかった。 一刻を争う・・・と、緊急入院した時に医者から言われた。 「この病気の治療は本人も辛いが、その苦しみを見ている周りの人間の方がもっと辛い・・・覚悟していて下さい。」
ところが・・・ 通常の10倍以上も抗がん剤を投与され、見事に髪の毛が抜け落ちてしまっても、泣き言ひとつ言わず、黙々と治療に専念する親父・・・ 少なくともオイラ達子供の前では決して苦しい素振りを見せなかった気丈な親父・・・ そしてとうとう60代後半という高齢にも関わらず、この難病を見事に克服してしまうのであった。
無学で教養も無く、ただ仕事しか能の無い親父を、オイラはガキの頃から心のどこかでずっと軽蔑していた。 こんな大人にはなりたくない・・・と思っていたのも事実だ。 だけど、この難病克服を機に、オイラの親父に対する見方は大きく変わった。 この人には絶対かなわない!・・・って。 と同時に、自分が挫けそうになった時、あの親父の血を引いてるんだからもっと頑張んなきゃ!と思えるようにもなった。 今思うと、親父は自分の身をもって男の生き方を教えてくれたような気がする。
そんな親父も、この時の治療の後遺症から「骨髄異形成症候群」を発症し、あっけなく逝ってしまった。 一番心残りだった末っ子に、男としての生き方を教えて安心したかのように・・・
昔ながらの大家族の家系に生まれたオイラにとって、冠婚葬祭の行事は日常茶飯事の如く行なわれている。 故人を偲ぶのもいいが、その度に気を使い、時間を使い、金を使う法事という行事は、どうにも納得ができなかった。 しかし、自分の親父の法事に際し、こうやっていろいろ思い出していると、こういうのも必要なんだなぁ・・・としみじみ思う。 次は十三回忌かぁ・・・。 それまでオイラも元気で過ごさなきゃなぁ!
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