|
2014/12/28(日)
年の瀬
|
|
|
さっきまで酔っ払いの喧嘩だなんだと慌ただしかった通りも今はもう人影もまばらだ。酔客目当ての客引きも散らつく小雪にもう商売にはならないとふんでそそくさと姿を消す。一つまた一つと店の灯りも消え街灯だけがぼんやりと石畳を照らした。 そろそろ撤収ですね。 通りの片隅に設置された四角いテントの中で携帯ストーブに手をかざしながらハボックが言う。年末特別警戒の為の仮設駐在所も深夜を過ぎればその役目を終える。この夜が明ければもう新しい年なのだから。 しかしあんたも物好きっスね。こんな寒い夜に外回りに付き合うなんて なに市民の眠りを守るのが軍人の務めさ、それに 食えない笑顔の上官はそう言うとブリキのカップにコーヒーを注いでハボックに手渡した。 過ぎる年、迎える年そのどちらもお前と共に居たかったからね そーゆー事真顔で言えるからあんたには敵わないっすよ・・///
|
|
|