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2006/04/10(月)
あほなサウスダコタ
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ここのところサウスダコタが全米の注目を浴びている。馬鹿な州の政治家たちが、たとえレイプされても母体に危険がない限り中絶を許さないという極端な、馬鹿にもほどがある法律を通したからだ。受精卵が誕生した時点で「いのち」とみなし、中絶は殺人と考える、神様とやらに忠実な、神様におべっかつかって、自分が天国に行くことに必死になってる馬鹿な小物どもだ。レイプされたとしても、女は子供を生め、だと。馬鹿にするな。新聞ははっきりとは書かないけれど、こういう馬鹿はみんな男だ。「神様のお使い」ーサウスダコタの中でも一番保守的だったラピッドシティにやっとこさできた、倉庫の一角にできたゲイたちが集まる、バーとも言えない場所の前の駐車場に止まっていた車のタイヤに、「自分で考える能力のない子羊」どもを率いて、釘をさしてまわったのも「牧師」という男だ。私は運良く難を逃れたが、あの事件以来、あの「バー」には行けなくなった。「神様の使い」とやらの脅迫が効を奏したのだ。そして、まもなく「バー」は消えた。あそこで出会った人たちだけが、私をありのままに気持ちよく受け入れてくれたというのに。。できるものなら、あそこを「行きつけ」の場所にしたかったのに。。。よくぞまあ、こんな絶望的なところに、私は7年もいたものだ。今だにぞっとする。それにしても、アメリカ社会のすごいところは、こういう法案に対して、州東部をベースにしたプロチョイス派の団体が訴訟にもちこむことはすぐに予想できたのに、今回は、訴訟にもちこまずに、直接住民投票にもちこむ戦略をとったことだ。そのための署名集めが今懸命に行われている模様。トリビューンの記事によると、たとえ保守的なクリスチャンでも、女は「レイプされても子供を生め」には反対で、いつもは中絶反対でも今回は法律をひっくり返すために署名しているとか。あたりまえだ。男が首から上だけで「いのち」とやらを抽象的に考えて、馬鹿なことをほざくのと、身体が「いのち」をはぐくみ、身体から押し出したあとは、死ぬまで「押し出した」責任を感じながら生きていく女とは違うのだ。馬鹿な男どもは、7月から法律を実施できると思っているらしいが、たぶん住民投票でひっくり返されるだろう。たとえダコタの住民が馬鹿が過半数を占めていたとしても、プロチョイスの全米団体が連邦最高裁までもちこむだろう。それでまたサウスダコタは全米メディアの注目を浴びることになる。哀れな州だ。。超極右派の「プロライフ」を前面に出して、突飛なことをすることでしか、自分の存在を証明できないのだ。それにしても、よくまあこんな馬鹿な州になんで私は7年も住んでいたのか。ほんとに人生を無駄にした。
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