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2006/06/01(木)
フジタジュン
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シカゴ歴史協会にお願いしていた、フジタジュンさんの古いネガからの写真が送られてきた。戦前のイリノイで、鉄道線路がまっすぐ平坦なイリノイの土地を走っている、その線路の写真である。マイケル君はちらっと写真を見て、笑った。なんの変哲もない鉄道線路のどこがいいの、といわんばかりに。でも私には、枕木が黒い三角形を形作り、二本の線路が闇から光に変化しながら最後に一点に凝縮している、その一点の向こうに、この世界の向こうを凝視していたふじたじゅんさんの眼が見えるのである。もっと広い世界へと、世界の果てを見つめている眼ーなぜだかたまらなく好きでしかたない。
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