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2006/06/04(日)
アフリカ
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ひょんなことで、ある一人のアフリカ女性に会った。若くて、きれいで、しっかりした人だった。29歳で、9歳の娘がいる。10代で結婚?する人も多いだろうから、20歳のときの子供というのは遅いほうかもしれない。持参の魚料理もおいしかった。お料理もすごく上手に違いない。お互いアクセントの強い英語同士で、意思もなかなか、というかほとんど通じず、彼女の教育的背景もわからず、コミュニケーションができたとはとうてい言えないが、一つはっきり感じたのはその「強さ」である。なんの躊躇も遠慮もない強さ。生きるとはどういうことかを知っている強さ。以前、ウガンダだったか、アフリカのドキュメンタリー映画を見たときも感動したが、今回はその「強さ」を目の前にして圧倒された。男たちがほとんど内戦で死んでしまって、国作りが女の手にまかされている社会で生きる女たち。もう男たちには頼れない、とたちあがった女たち。日本やアメリカといった先進国の女たちにはない、強靭な原始的ともいえるような生命力が彼女たちの身体から発せられている。まわりにいた日本人男女の姿はあまりにもほそく、かよわく、頼りなげだった。私はといえば、本を読んで、学校に行って、適当に仕事ともいえぬものをして時間をつぶし、頭でっかちにはなったけど、この年になってもまともに料理もできないではないか。先進国に生まれ育ち、教育を受け、物質的豊かさ、便利さを享受することが、人間の本質にどういう意味をもつのだろう。一度アフリカ大陸に足を踏み入れたくなった。もしかしたら、この老体のどこかにもまだ宿っているかもしれない動物的生命力の喚起を感じることができるならば、一度感じてみたい。30年前にインドに行ってショックを受けた、あの”空白感”をもう一度味わえるのなら、まだまだ私にも”希望”があるということだ。(笑)
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