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2007/05/26(土)
リラの花咲くころ
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昔、新潮文庫で、村岡花子訳「赤毛のアン」シリーズを必死で読んだ。その中に、「リラの花咲く頃」という本があった。読んでいて、リラの花ってどんな花かさっぱりわからず、いつか知りたい知りたい、と思いながら、思春期を過ごした。リラとはライラックのことと知り、庭に植えた。そして、「リラの花咲く頃」とはどんな「頃」かよくわかった。春である。(笑)それも、大風やら大雨やらと春の嵐が吹きあれるころである。結局、庭のせっかく咲いたリラの花も、ここ数日の嵐のおかげで、きれいになくなってしまった。あの、むっとするほど甘い、咲き乱れるリラの花は1週間としてもたない。残るのは、けっこう不細工な葉っぱがもさもさである。それで240日過ごして、あとの120日は裸で、花は5日もつかもたないか。ああ、なんと不公平なことか。。でも、その5日の香りのために、また1年待つわけである。これって、病気の少女のために、窓の向こうの隣の家の壁に葉っぱの絵(?)を描いた老人の気分だあ。。(笑)確か老人は、そのために風邪をひいて死んでしまったけれど、少女の病気は治ったんだったっけ。。。自然の力ってほんとにすごいと、心から感心する。待つ力を与えるのである。我慢して、「その時」が来るのを待つ。。来年の「リラの花咲くころ」を楽しみにして、またこの1年がんばらねば。。。
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