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2007/06/29(金)
日本
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無事に2週間の旅行から帰ってきた。日本に2週間は長すぎた。疲れた、疲れた。空港ビルから出たとたん、あたりの空気の閉塞感に圧倒された。人々に、社会に活力がないのである。生命保険会社に勤める古い友人曰くーこれから高齢社会になって、日本はお先真っ暗だよ。年金問題なんて、韓国なら暴動が起きるだろうに、日本人は。。(何もしない。情けないことだ)テレビをつければ、食べる話ばっかり。知人曰く、番組制作のコストを下げるためですよ。娯楽番組のプロジューサーのほうが報道番組のそれより上なんだから、と。ジャーナリズムはすでに死し、テレビは単に口をあけてぎゃはぎゃは笑うだけのもので、うるさいことうるさいこと。もう日本に帰っても、テレビを見る楽しみすら失ってしまった。すでに大衆は完全に骨抜きにされてしまっている。喫茶店に行けば、くだらぬことーたとえばバッグを入れるためのかごをテーブルの横におくとかーに力を入れている。かごが多くて、人は簡単に歩けず、ストレスがたまるだけだ。そういう瑣末なことにエネルギーを使うことで高級感を出せると思っている人間たちの姑息さは実に息苦しい。肝心なところーたとえば年金問題に怒って、政府に向かって抗議の声をあげるーといったところでは骨抜きにされて、重箱のすみをつつくようなところで自分は違うんだといった格差ー「満足感」を得ようとする小ささーすでに日本はデカダンに突入している。帰りの飛行機で横に座ってた人は流通接客業に従事しているとか。私がぶつぶつ言うと、そうですよ、われわれが考えることは、いかに客をだますか、金を使わせるか、のマニュアルだらけですよ、とのこと。牛肉偽装のおっさんが、安物をほしがる消費者が悪い、と開き直ったとニュースに流れていたが、実はおっさんは正しいのである。消費者を馬鹿にしてる、とぶつぶつ言うおばさんの姿も流れていたが、馬鹿にされたくなかったら、喫茶店においてあるくだらぬかごをひっこめて、そのコストをコーヒーにつぎこんで、よりおいしいコーヒーを安く提供するようにせよ、ぐらい言ってみたらいい。。かごで喜ぶぐらいのレベルーつまり、いかに客をだまそうかという企業側の論理にひっかかって、喜んでいる限り、自分はだめとはっきりと認識すべきなのである。それなのに。。。たぶんかご代だけ、コーヒーの質は落ちているに違いない。ああ、モノばっかりーつまり”見たくれ”ばかりにエネルギーを使う日本人たちよ。。目をさまして、ゆるぎない本質を見抜く眼力をもつべきである。
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