〜ing〜アメリカつれづれ日記
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2008/02/21(木) 激震地4
事件から4日目。いよいよ犠牲者の葬儀が始まった。この葬儀に、原理主義のバプティスト教会の小グループが顔を見せているという。今日の夕方には、キャンパスにやってくるという。かれらの主張はこうだ。つまり、事件の犯人は神が使わしたのだ、大学が同性愛者を認めたりするからだ、事件は神の罰だ、という論理である。昔、サウスダコタにいたときも、新聞の投書欄に、エイズで死ぬ人間は当然だ、神の罰だ、といった投書が時々載った。このニュースを聞いたとき、まず頭よりも体が動いた。絶対に行かなくちゃ、と思い、すぐに狂信者たちが来るとされていたキャンパス内の教会前の交差点に出向いていった。教会の前には、犯人のも含めた6本の十字架が立っている。ほっとする。すでに、交差点にはニュースを聞いた学生たちが集まりかけていた。プラカードを持っている。聖書からとった言葉だろうか。神だとかLOVEの言葉がいっぱいである。エネルギーが回りはじめている。四方から次々に学生たちがやってきて、そのうち100人近くなった。自分が書いてきた複数のプラカードを配る学生もいる。確かに惨劇はあった。でもここの学生たちは素朴で、いい子たちだ、という思いがわきあがってくる。前を通っていく車たちもクラクションを鳴らして、賛同の気持ちを表現する。学生も歓声をあげて応じる。アジア系のおばさんなんて、私だけだけど、来てよかったという思いがこみあげる。若い人たちの自然発生的な純なエネルギー。そして、自分と同じ気持ち、考えを共有する人がいるのだという安心感と帰属感。自分が行動を起こせば、必ず見知らぬ人からでも力を与えてもらえる、自分は決して1人ではない、というのを私はアメリカで学んできた。狂信者が来る時刻を15分ほど過ぎたころ、キャンパスの同性愛者グループのリーダーが、やってきて、今日はもう来ないらしい、と告げた。学生たちのあいだから、失望に似たため息と歓声があがった。問題は日曜日である。日曜日の夕刻、大学全体の大きなメモリアルの式がある。5000人の人が集まると見られている。このメモリアルに、狂信者たちが来るというのだ。大学は対策をたてて、フリースピーチエリアを作り、そこに彼らを押さえこもう、という計画らしいが、今日の学生たちに声をかけている。これだけの人数はもう日曜日には集まれないから、どうか、狂信者たちを無視してくれ、彼らの体には絶対に障らないように、声は絶対にかけないように、難癖をつけて、訴訟に持ち込むことで、活動資金を得ている専門家だから、と学生たちに訴えている。どうやら会場には消防車を出して、彼らとのあいだに壁を作って、と大学当局もいろいろ案を出しているようだが、学生たちは気持ちが高揚していることだし、もうこれ以上何の事件もおきないことを願うばかりだ。今、キャンパスには300人のカウンセラーが集められ、教える側へのトレーニングがなされているし、来週から授業が始まると、全教室にカウンセラーがつくという。事件のショックは、時間とともに薄れるかも知れないが、その後始末のコストにはものすごいものがある。そしてもちろん、あの惨劇の現場を経験した人たちの心理状態はー一生のトラウマになる人もいるかも知れぬ。肉体的傷は時間とともに癒せても、精神の癒しは誰にもわからぬことだ。ああ。。


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