|
2008/03/27(木)
また雪
|
|
|
きのう、やっと雪が溶けたと思うや、今また窓の外はしんしんと雪が降っている。いい加減にしてくれ〜〜〜。春の雪だからきっと重いだろうな。そういえば、サウスダコタでも4月に春の雪が降って、やっと冬が終わったって感じだった。で、春は非常に短い。すぐに夏の気候になる。桜の花などめでているいとまはなく、花はつぼみのまま、たぶん葉っぱで覆われてしまうだろう。きのう、乱射事件の犠牲者の死亡証明書が届いた。100ドルを支払う手続きをしなければならない。死亡証明書を眺めていると、事件がよみがえった。傷を受けたのは午後3時2分、亡くなったのは2時間後の5時7分、場所は病院の救急病棟、原因は頭部に受けた銃による傷、である。20歳と半年、一度も結婚していない、とあった。頭部だったんだ。ほぼ即死状態だったんだろうなあ、2時間のあいだ、必死の救命措置はとられただろうけど。。本人は何も意識することなく、一瞬で”消えた”に違いない。まるで、正面衝突した車に乗って命を落とす、あの一瞬のように。。絶対に語られることのない一瞬ー残された者だけが、証明書という紙切れを見て、思いをめぐらす。この人にあと10年が与えられていたら、どんな人生になっていただろうか、と。恋をして、結婚して、子供ができて、泣いたり笑ったり怒ったりして。。。と。。50年生きてきたからといって、別にそんなに輝かしい時間を過ごしてきたとは思わないけれど、決して与えられなかった他者の時間を想像するとき、永遠に消えてしまった時間はきらきらとまばゆく輝く。しょせん自分の人生は、最後はたった一枚の紙切れに収束するというのに。。思い出と自分に与えられることのない時間は他者の心の中で生き続け、新しく生まれ、輝く。今、ただただ生きさせていただいていることに心から感謝。100ドルの小切手をお父さんに送るとき、ひそかに、上司にも内緒で、激震地のシンボルとなった赤と黒のリボンをいっしょに送ろう。あなたの息子さんの死が無駄になることは絶対にありません、と。息子さんを知る人の心の中で生き続け、勇気を与え続けるに違いありません、と。
|
|
|