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2008/06/01(日)
職場のアメリカ人
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先週の金曜日だった。珍しくダナが、私に話しかけてきた。「来月、カリフォルニアでたかこがするワークショップの準備はどう?」これまで私のプライベートのことなど聞いたりしなかったのに。。。それも、自分の電話が鳴っていても、私と話をしようとするのである。どうやら、今年の2月に、私があほ上司にかみついたときに、一番上から私のことを聞かれたらしい。で、思うに、一番上がダナに、たかこのめんどうを見ろ、ぐらいに言ったんだと思う。えらくこのごろ私に親しく声をかけてくるのだ。一番上のお墨つきを得たことで、ダナもあほ上司に気兼ねなく、安心したようだ。あのあほ上司、黒卵といいその愛弟子といい、ダナには、自分がめんどう見るから、この二人には手を出すな、と言い、自分が権威を振り回すつもりだったけれど(ダナは、黒卵たちのひどい行状を横目で見ながら、何も言えなかった)、結局二人には、足元を見られて、したい放題されて、あげくに私が「黒に好きにさせておいて、黄色を締め付けるのは人種差別だ」まがいのことを言ってかみついたおかげで、あの女は”終わった”。で、ダナが安心して、私に近づきはじめたのだ。せっかく聞いてくれたので、私が書いたカリフォルニアの日系人の話をしたら(ここの人間は、カリフォルニアの日系人の歴史など知るよしもない。)ダナが、私の父親は戦争に行った、フィリピンに行った、というではないか。おお、ノー、フィリピンかよ、思わず私は心の中で叫んだ。フィリピンで戦ったとなると、日本人のこと、かなり嫌ってただろうなあ。で、ダナに正直に聞いた、日本人のこと、何か言ってた? おとなしいダナは何も答えようとはしない。その代わりに、自分たちが子供のとき、兄弟と戦争の話をしたり、テレビを見たりしていたら、父親は必ず家を出た、と言った。戦争の話は一切しなかったという。そのくらい戦争の記憶は、ダナの父親をむしばんでいたのだ。しかも、フィリピンとなるとなあ。。(悲)そんな話を初めてダナから聞いて、ふと思った。この国の人間は、ずっと戦争をしてるよな。第二次大戦のあとも、ベトナム、湾岸、イラクだのアフガンだのと。。戦死者は続いているのである。戦争は現在進行形で、日常の一こまなのである。それに比べると、日本は。。戦争を知らない子供たち、の歌が、もう30年以上も前にはやった国である。ずっと戦争をし続けてきた国民の政治意識と、戦争を知らない子供たちの国。。。これは決定的に違う!
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