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2009/02/14(土)
銃乱射事件から1年
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夕方6時、キャンパスで行われた慰霊式に行ってきた。あれから1年である。早いものだ。一年前、足元は雪山だった。今日は、もう雪はほとんど溶けている。集まった大勢の学生たちがろうそくに火をともした。学長の声に、後ろにいた女子学生が鼻をすすりはじめた。亡くなった5人の誰かを個人的に知っていたのだろう。この1年の家族の思いを想うと。。。涙が出てきた。時間がどれだけ経とうと、理不尽な死であることには変わりはない。背後にいた旗をかかげた退役軍人たちのグループの中の一人が、トランペットで追悼した。アーリントン墓地の衛兵?交代に立ち会っているかのようだった。式の終わり、突然誰かが声をあげた。一瞬、猿の鳴き声でもあるかのような甲高い声だった。やがてじょじょにそれに応じるワックという声が、水面に投げた石の水紋の輪のように広がっていき、声が集会の外縁に達したとき、みんなが一斉にろうそくを頭上高く掲げ、もう一度ワックと大声をあげた。あたりは、光の庭になった。私には、あの言葉の意味がさっぱりわからない。ただただ感じたのは、集まった若い人々の連帯感のみ。同じコミュニティに属しているという所属感と連帯感。またこれからの1年、この思いをみんなで共有しながら、またがんばろう、とみんなが心に刻んだのだ。ああ、生きていてよかったと思った。そう、理不尽にこの世から消されてしまった5人の若い人たちの無念さを思えば、今、生きている、これだけを有難く思い、この生を全うせねばならぬ。ここに住む我々にとって、バレンタインデーとは、プレゼントの授受で喜ぶ日ではまったくない。突然に訪れる生と死のはざまを見せつけられる日である。
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