〜ing〜アメリカつれづれ日記
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2013年3月
前の月 次の月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
最新の絵日記ダイジェスト
2024/03/28 よかった。
2024/03/27
2024/03/20 久久しぶり
2024/03/16 3ケ月
2024/03/09 いろいろ

直接移動: 20243 2 1 月  202312 11 10 9 8 7 6 5 4 3 1 月  202212 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  202112 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  202012 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201812 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201412 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201312 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201212 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201112 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201012 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200812 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 月 

2013/03/03(日) 母とケロ
きのうの夜は、まだふらふらしながら、歩いていたのに、というか歩こうとしていたのに、今日は、もう今朝からベッドの中で少しも身体を動かそうとはしない。きのうは、まだ体位が苦しくなったら、身体を動かそうとする意欲があった。地下からもってきたトイレの砂にも座っていた。今日はもうぜんぜん動かない。まるで意識がないかのようだ。が、目はあいていて、一点を凝視している。息があるのは、お腹がゆっくりと動いているからわかる。それでも、朝のうちは、私が声をかけると、口から舌を出して、応答してくれた。今は、私が声をかけても知らん顔である。ただじっと耳をすませている感じだ。でも知っていると思う、私がここにいることを。私も、最後まで見守ってやらねば、と思って、外は青空なのに、じっと家にこもっていることにした。このすべてが、母との最後の時間を思い出させる。ケロに声をかけるたびに、ああ、母にもこうやってかければよかった、と後悔する。母はほとんどいつも目をつぶっていたので、寝ているかと思いきや、ほんとは意識があって、すべてを聞いていたような気がするのだ。私がちょっと部屋から出るときは、ケロに、すぐに戻ってくるからね、と声をかける。母にしたのと同じように。今のケロは、まだふらふら動きたがったきのうに比べると、はるかに平静で落ち着いている感じがする。脳からペインキラーが出て、気分がいいのではないだろうか。そう思うと、意識をなくす直前に見た母の顔を思い出す。目があいていた。私の目を見て、母はすぐに視線をはずしたが、そのときに母の目から受けた私の印象は、なにやら幸せそうだ、だった。あのときも、もしかしたら、母の脳はペインキラーを出していたのかも知れぬ。心静かな最後の時間だったかのも知れぬ。と想像して、今、ケロの様子を見ながらちょっと安心している自分がいる。必死で抵抗しているかのような母の目がとじられるのを見てから、それから母はほぼ1日半生きた。ケロは、兄さんが私のベッドで一晩いっしょに寝て、起きてからまったく動かぬまま、その朝に亡くなったことを思いだすと、もうケロの死戦期も終わりに近づいているに違いない。母が永遠に目を閉じる前のあの数時間、どうして私はずっと母に声をかけ、母の手を握ってやっていなかったのだろう、と後悔している自分がいる。だから、私は今、目はあいてるものの反応のないケロに声をかけ、そっとなでてやる。そして、ここにいるよ、心配しなくてもいいよ、と、私が母に言い続けた言葉をまた繰り返している。(悲)


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.