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2016/02/24(水)
矜持
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日本からのニュース。認知症の妻の介護に疲れて、妻を殺し、自分も死を選んだおじいさんの話。悲しいけど、すばらしい、と思った。妻を殺したあと、警察でも病院でも、食を一切拒んでの死だった。すごい。私もそれだけの矜持をもって生き、死にたいと思った。人間、食べられなくなったら、あとは死ぬだけである。シカゴの高齢者センターで、認知症だろうか、頭はもうだいぶおかしくなっているのに、食欲だけは旺盛で、隣の人のものまで手を出して食べるために、けんかになる人を見ている。そういう人は、けんかになっても、けんかが意識できないのである。食欲だけが残っている高齢者の哀しさを実感している。妻を殺し、自らも食を断って死を選んだおじいさんは、頭は完全にクリアで、自らの死と生の哲学を完遂した。おじいさん、よかったね。それでよかったんだよ、と私は言いたい。(悲)びっくりしたのは、その夫婦に娘がいたということだ。げっ。父親がそこまで追い詰められていても、娘にはわからなかったのか。わからないものなのか。テレビに映っていたのは、私の神戸の実家とは似ても似つかぬ立派な家だった。きれいな家で老老介護の末の殺人事件。親子関係は誰にもわからず、娘なる人の生活も性格も知るよしもないが、殺人事件があったとなると、あのきれいな家も取り壊すしかないだろうなああ。。そう考えると、私もたいした娘ではなく、むしろ悪娘で、親にはいっぱい心配をかけたが、無事に母親を見送ることができ、母親が守りぬいた実家はいまだに私を助けてくれている。感謝。親の矜持がまだ私の中で生き続けている。親の人生を、矜持を私は必ず守りきる!!! 安心してください。(悲)
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