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2016/05/03(火)
奇跡の桜
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家族みんなが言ったーといっても二人だけど。。でも、たぶん近所の人たちも。とりわけお隣は木のプロだから。。もう、この桜は死んでるよ、と。すべての枝がだめになった。だから全部切り落とした。一つだけ残して。シカゴの冬はやっぱり日本の桜には厳しすぎるのである。ところが、一つの細い枝だけがどうも様子がおかしいので、それだけは生き残るのでは、と願をかけていたら、なんとこの春、その細い枝に4つぐらい花が咲いたのである。関山という八重桜だから、4つ花めがついたということは、けっこう華やかなピンクになる。やったあ。。。というわけで、この2週間ほど、毎朝庭に出ると、この細い枝を握りしめて、ありがとう、私にもエネルギーをわけてください、とお願いしている。ときどき、近所の人の車が通りかかるから、まあ、何やってるねん、けったいなことをやってるなあ、とびっくりしていることだろう。だって、幹から出ているのは細い枝一本というけったいな姿の木に、ピンクの花がぽらぽら見えて、それを握りしめて、見上げているアジア系の女だよ。。。(笑)自分でもおかしなことをしているとは思うけれど、この桜の木のエネルギーはすごいものだ。。アメリカ人なら、さっさと切り倒していただろうものを(だいたい死んだ金魚をトイレに流す連中だから。。怒)大事に大事にして、私はまた来年も咲いて、と世話をするつもり。。そうやって、与えられた生のすべてを使いきる。。。私にもそのエネルギーと勇気がありますように。。。雨が降って、庭に小さな池ぐらいの水たまりができると、ここ二日ほど、ダックの夫婦が来て遊んでいた。だんなのほうは緑色の顔できれいで、奥さんのほうはこげ茶色の地味な姿だけれど、奥さんが水に顔をつっこんでいると、だんなが後ろから黙って見守っているという感じで、ああ、いいなあああ。と人間の女はうらやましがった。(笑)エネルギーに満ちた奇跡の庭である。感謝である。
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