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2017/04/20(木)
花冷えのころ
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庭の樹木やら植物が一気に芽を出した。肥料をやったり、枯れ枝を掃除したりと忙しくなってきた。友達に、図書館へ遊びに行くことがなかったら、何をしてるの、と聞かれて、すぐには答えられなかったが、今思うに、図書館へ行かなかったら、一日中庭でごそごそしてるかも、と思った。相手は生き物である。毎日、姿を変える。だから、あっちこっちをいじくっていると、一日はすぐに終わってしまう。花冷えとは美しい言葉だな、と改めて思った。このあいだ満開になったマグノリアの白い花も、梅の花を想って植えたネクタリンも、もうすでに花は散り始めた。わずか2、3日である。1週間ももたない。この2、3日のために、一年中楽しみにしているわけで。。ほんとに花の命は短い。そして、半そで姿のアメリカ人もよく見かける季節、私は、やっぱりどこか風が冷たい、と、真冬と同じような恰好をしてるから、みなにじろりと見られるけど、だから何???コートの下が違うんだよ、今と真冬では。。知らんでしょ。。(笑)7月に20年ぶりにサウスダコタに行くことにしたので、居留地でいろいろお世話になったモニカに連絡をとろうとしたが、自宅の電話番号にかけると、違う居留地の人にかかったし、勤め先と聞いていた場所にかけても、そんな人はいない、という。もうどこかに移ってしまったようで。。まさかモニカがあの居留地を離れるとは夢にも思わなかった。どこへ行ったんだろう。20年という月日を想った。もう大昔である。これから20年後、私はまだ生きているかどうかわからない。もうこの世界にはいないかもしれぬ。だから、いま、この花冷えの季節をいつくしむしかない。そうそう、「いつくしむ」で思い出した。このあいだ、日本のドラマを見ていたら、小さな息子が母親に向かって、「いつくしむよ」みたいなことを言っていた。おおおおい、脚本家を出せ、あっほ。いつくしむ、とは、大きなものが小さないとしきものに向かって、なでるようにして言うものではないのか。3つぐらいの息子が母親にいうて、どうするねん。3歳の人間に「いつくしむ」なんて言われて、母親はうれしいのか???あっほ。。(笑)ああ、花冷えとは、消えてしまう寂しさを知ってる人間に「いとおしさ」をつきつける言葉である。生のいとおしさ。。。過ぎた20年は2度と戻らない。これから20年があるかどうかもわからない。咲いた花が散っていくいとおしさ。。。今のわが身を抱きしめるしかないなああ。。。(悲)
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