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2018/04/25(水)
アメリカ人の死生観
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昨夜、配偶者が、無事に義父を見送ったあと、家に帰ってきた。話をちょこちょこ聞いてびっくり。まあ、義理の家族は伝統的なアメリカ人の見送り方をしなかったそうだが。。まず病院で亡くなった義父は、すぐにプラスチック袋に入れられて、病院地下の安置所に送られたそうな。プラスチック袋?もうそれだけで、ぎょっ、ぎょっ、ぎょっ。で、葬儀をしないというのが義父の希望であり、また家族の希望でもあったので(献体をした義母の葬儀はまったくなかった)、遺体はしばらくののち葬儀やさんに運ばれたらしい。義理の家族の中で、義父だけが気持ちが大きさというか、人種差別的な態度をとることは一度もなかったので好きだったのだが(義母にはひどいこと言われたし、義理の姉妹とも結局近しく感じることはなかった)、葬儀がないということで、日本人の言うところの最後のお別れができずに、ちょっと寂しかった。でもまあ、仕方がない。で、びっくりしたのが、義父が入れられたのが段ボール箱製のお棺とのこと。何それ。。まるでホームレス並みではないか(悲怒笑)火葬にしてくれという遺言だったそうだが、段ボール箱製が一番エコフレンドリーで安価だったそうな。葬式に金をかけるのはバカたらしい、という気持ちはよくわかるし、その通りでいいと思うけれど、なんで段ボール箱製??? 他のお棺では火葬にするのが難しいとか。一体何度で焼くのか。日本で、木棺で焼くのがむずかしい、なんて聞いたことがない。立派な棺に入れた土葬が伝統的で、火葬のやり方がよくわからないのなら、日本に学べ(怒笑)いつだったか、「送り人」という映画がアカデミーの外国映画賞をとったような気がするが、あの映画のテーマは死者への敬意だったような記憶がある。何百万円もかけて、彫刻したお棺に入れて焼く必要はないけれど、段ボール箱製もなあ。。ああ、やっぱりアメリカ人はわからぬ。そして、火葬そのものは業者任せで、灰はそのうち返してもらえる、という発想である。何それ。。犬猫の火葬と同じではないか。飼ってたシナバーやケロが死んだとき、特別料金を払って、シナだけの火葬、ケロだけの火葬、にしてもらったが、帰ってきた砂のような灰を見ると、ほんとはほかの犬やら猫といっしょくたになって焼かれたとしても、わかるはずがない、と思った。日本人は、火葬のあいだじっと待ち、お骨を拾い、死者への最後の敬意を払って、そしてお墓に収める。私はそうしてもらいたいと思う。段ボール箱に入れられて、業者任せで焼いて、ほかの人だが猫か犬といっしょになるのは絶対にいやだ。。配偶者の姉さんが言ったそうな、もうお父さんはここにはいないんだから、と。ああ、やっぱりそれがクリスチャンなんだね、というと、クリスチャンとは違う、と、配偶者はえらく意地になって反対した。日本人から見たらクリスチャンだよ。だから、遺体は物扱いもしくは犬猫と同じ扱いだ!!! というわけで、死ぬのは絶対に日本で、と考えた。段ボール箱製のお棺はいや、火葬のときは誰かに待っていてもらいたいものだ。(笑)なあんて言っているあいだが花かも。死んだら何もわからなくなるのだから。(悲)
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