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2006/07/27(木) 大学病院へ..
今日は、○沢市の大学病院へ出かけた..放射線治療が有効か、検査をして貰う事になっていた。

昨夜の11時以降、水を飲んでないので、必死で「水くれ〜」とアピールしていた..可哀想だった。
7時30分に、ルークママさんの付き添いで、我が家を出発したが、道路はちょうどラッシュ時間帯..
やっとの思いで、第三京浜までたどり着き、横浜新道へ入ったら、案の定渋滞に巻き込まれた。
車の調子が悪くて、凄い音を奏でているので、後ろの車が遠く離れていたのには、笑ってしまった..

やっとの思いで、大学病院へ到着した..そこへ、左前足のない黒くて大きなワンコが歩いて来た。
骨肉腫で足を切断したが、もうすでにリンパに転移しているので、余命はあまり無いとの事だった。
まだ、5歳のワンコだった..でも、顔はとても幸せそうだった..きっと、痛みから解放されたのだろう。
退院する日に、飼い主さんが迎えに行くと、3本足で走って迎えに来たそうだ..私は、勇気を貰った。

あまり待つ事もなく、診察室に呼ばれた..インターンの女医さんだった..とても感じが良かった。
問診後、予定を聞かされた..レントゲン写真、全身麻酔をかけてCT撮影、腫瘍の病理検査等..
元気は、不安そうな顔をして私を見つめていた..心臓が悪いのに、全身麻酔..私も、不安だった。
麻酔をかける前に、心臓の検査と血液検査をするので大丈夫ですよと言われたので少し安心した。
元気は、麻酔をかける前に点滴をするからと、カートに乗ったまま、連れて行かれてしまった..

お昼をファミレスで食べてから、CT撮影、CTの写真焼き付け..長〜い時間を待合室で過ごした..
そのうち、麻酔の覚めた元気が戻って来た..まだ、顔がボーッとしていたが、その顔は怒っていた。
カートにペットシーツが敷いてあった..ふと見ると、血がにじんでいた..足から漏れた血のようだった。
いくら、麻酔がかかっていても、痛かっただろうな..こんな思いを今更させて本当に良かったのだろうか..

しばらくすると、診察室に呼ばれた..鮮明なCT写真..元気の病巣がはっきりと映し出されていた。
折れた足、腫れた部分..そこまでは、認識内..腫れた部分に繋がるようにもう一つ袋が見えた。
お腹のリンパが、液体に冒されていた..このリンパを取る事は、命が無くなるので不可能だそうだ..
最初、切断に積極的だった医者が、このリンパの腫れを見て、切断に消極的な態度に変わって行った。
もし、このリンパが破裂したら、元気の命は消えてしまう..何故、こんな場所に転移したのだろうか。
やがて、腫れが大きくなれば、便秘、排尿困難が確実にやって来る..毎日、カテーテルの世話になる。

血液検査の結果は、肝臓の数値が正常に戻っていた..だが、白血球の数は、三倍に増殖していた。
人間だったら、とても立っていられないそうだ..そして、食事も取れないほどの衰弱の数値だそうだ。
ところが、元気はご飯も食べるし、お菓子もモリモリ食べる..医者が不思議なワンコだと言っていた。
カルシウム含有量も素晴らしい..血小板も考えられない程の良い数値だそうだ..それなのに何故?
元気の病名は、骨肉腫ではなかった..滅多に見られない「リンパ管肉腫」..悪性腫瘍である。
腫瘍専門の獣医でも、お目にかかれない病気だそうだ..何で寄りによってそんな病気になったのだろう。
結局、断脚も、放射線も、抗ガン剤治療も選択出来なくなってしまった..病名と余命を知っただけ..

去年の今日、元気が玄関でキャンと鳴いた..そして、その日は軽いビッコを引いていた..
病院へ行こうと思い、医者へ電話をした..「そんなに酷いビッコでなければ、明日で良い」と言われた。
だから、一日待った..翌日、病院へ行ったが、足の検査はしてくれず、椎間板の治療のみだった。
あの時、強引に検査をして貰えば、こんな事にはならなかったかもしれない..検査をしてくれれば..
キャンと鳴いた日から丸一年..偶然、大学病院で迎えるとは思っていなかった..悲しい偶然だ。

10時過ぎに着いて、病院を出たのは20時半頃だった..体も心もくたくたになって、我が家へ戻った。


     「昨日のケーキ、美味しかったなぁ」            「何でこんな目に遭うのかな?」


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