独りごちる。
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2006/08/12(土) 月下美人ノ咲イタ夜
夕方、実家に行ったら、月下美人の蕾が、「今夜咲きます」と言わんばかりに大きく膨らんでいた。
逃すものかと、慌ててカメラを取りに自分の家まで戻った。
この、月下美人という花、去年、やはり実家で初めて咲いたところを見たのだが、たった一晩しか咲かないというシロモノのため、滅多に咲いたところを見ることができない。

今年、7月に3つ蕾がついたのだが、残念ながら私が行ったときには、既に咲いてしまい、ベローンと垂れさがったあとだった。
するとまもなく、新しい蕾が出てきた。

この蕾、お世辞にもかわいいとは言えない。
月下美人という花は、その名の通り、咲いたときはそれはそれは美しく、そしてとてもいい香りを放つ花だが、蕾の間は、どうしようもなくグロい花なのである。このグロい蕾の中に、あんなに真っ白で綺麗な花が眠ってるとは、とても思えない程、気持ち悪い形をしているのである。ハエとかが近くに飛ぼうものなら、真っ赤な舌を出してベロリと食っちまうんではないかと思う程のグロさである。

が、ある晩、そのグロい蕾の中から、絶世の美女が誕生する。
丁度20時頃その美しさは頂点に達し、やがて、見るも無残な形となって、(おかんの言葉を借りれば、まるで婆のおっぱいのように)ベローンと垂れ下がるのである。それで、この花の命は終わる。

なかなか無い機会なので、蕾から開花までをデジカメに記録した。やはり、予定通り20時になると「どうだ」と言わんばかりに咲き誇った。月に向かってフワッと咲いたといった風情である。

明日になれば婆のおっぱいになる運命ではあるが、なかなかロマンチックな花である。


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