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2006/03/13(月)
人の老い見て我が老い気付く
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またしても人身事故とかで、帰りの電車のダイヤが大いに乱れていた。すぐに電車は来たものの、ちょっと走っては停止。ちょっと走っては停止。目の前に到着駅が見えているにも関わらず、暫く車内に閉じ込められた。 この間に、出口に近い車両まで移動した。ようやく電車が動き、駅に到着。ドア付近に立つと、目の前に座ってる男がなんだか手招きしている。「なんだこいつは」と思ってそいつを見た。 知らないおっさんだったが、不思議なことがおきた。 なんというか、3DCG みたいに、一枚、二枚とその顔の皮が剥げていき、ようやくそこに、中学の時の同級生の男の子の顔が現れた。「おおーーーーーっっ!!!おまえかぁああああああああ」という感じである。気付くのに数秒かかったのである。思わず、「オッサンになったなぁああ」という言葉が口を突いて出そうになったが、寸前のところで止めた。そりゃお互い様に違いないからである。 いや、それにしてもオッサンになった。 実は高校も同じだったのだが、そいつについては、中学の時の印象が強い。彼は、クラスに1人はいる、成長の遅い子だったのだ。 中二の時同じクラスで、席が隣だったのだが、可愛い顔をして1人だけまだほんの子供みたいな感じだった。そのため、私の恰好の餌食となっていたのだ。ガキくさいくせに、クソ生意気なことを言うので、とにかくからかいまくり、いじめまくった。授業中、つかみ合いの喧嘩をし、先生に大目玉を食らったこともある。私にしてみれば、弟みたいな感じだったのだ。 ところが高校になってから、急成長をした。バカみたいに背が伸びて、なんかヒョロヒョロで気持ち悪い奴になった。 そのあいつが、いきなりオッサンだ。 10代から突然25年後にタイムスリップしたような感じだった。 自分のことは思いっきり棚に上げてしまうが、自分の目に入るものがそれだったのだから仕方がない。 わけもわからず貰った名刺には、「課長」と書かれていた。 それもまた変な感じだった。課長という中途半端さが、いかにも彼らしいといえば彼らしいのだが。
それにしても。 同級生に会うことなどは、滅多にないが、このタイムスリップのような経験は実に貴重であった。
いや〜、しかし。 オッサンになったなぁぁああ、オガミよ。
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