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2008/06/23(月)
精神修行の旅-2日目その3
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さすがにブチ切れた。 「はぁ!?そんなの無理に決まってるよね?」と言うと、「あー、そうだね。ちょっと荷物持ってもらうってだけでも、断られたもんね!!」という。マジで、絞め殺そうかと思った。 さすがに絶句したが、「お母さん、アタシはそんなにいい子じゃないよ」と言うと、「そうだね。今度のことでよくわかった。」という。
アンタ、どんだけ横暴なこと言ってるのか、わかってんのか!?と、呆れてしまってただ唖然である。 「だって、アタシだって持ってあげたいのはやまやまだけど、疲れちゃって無理だよ。」というと、「だけどアンタ、親だよ!親の荷物を持つのは当然だろうよ」という。 こんなときに、「親」か。
「じゃー、何でコロコロ持ってこなかったのよ。こういうときのために、あげたんでしょうよ」というと、「今更そんなこと言われたって知らないよ。過ぎたこと言ってもしょうがないでしょ!!アタシは自分より年配の人と旅行するときは、荷物を持ってあげるよ。それをアンタは思いやりのない。アンタだけは素直でいい子だと思ってたのに!まー、アレだね。疲れてるんだからしょうがないよね!よーくわかったよ。こういう疲れるような旅はしないことだね。こういう旅に、付いてきちゃいけないんだね」と、旅まで否定である。
正直、おかんとの二人旅は必ずこういう事になるのがわかっていたので、全く気が進まなかった。今回も1人で来ようと思っていたのだ。ところが、「お父さんは6月はスケジュールがいっぱいなのに、アタシは何もない」とか「アンタが夏休みだっていうから、友達との草津の予定を断っちゃった」←まだ誘ってもないのに。とか、「どうしても食い倒れが見てみたいなぁ」とか言うので、仏心を起こして仕方なく誘ったものである。 なのに、全否定。
さすがに怒り爆発したが、ここはぐっと堪えた。 ところが、だ。
ようやく寝たと思ったら、寝言のふりして「あー楽しかったねえ」とか「親だって、いつまでも生きちゃいないよ。生きたってあと何年かわかりゃしないよ」などと、聞こえよがしにずーっと言い続けているのである。
もー無理。おかんのこういう態度に、さすがに限界がきた。 お姉ちゃんにメールで怒りを訴え続ける。それでも納まらず、寝言のふりの愚痴につきあってもいられないので、真夜中、ホテルを飛び出した。
コンタクトが無いので、周りはすべてぼんやりした世界である。 それでもとにかく怒りを静めねばと、ガンガン知らない道を歩きまわった。途中、ホームレスのねぐらとなっているガード下を歩いたり、ヤバそうな若造がたむろしている繁華街を歩いたりしているうちに、完全に迷子になった。とにかく見えないのである。
もー、どうにでもなりやがれ!!どうしようもなくなったらタクシーにでも乗って帰ろっと。などと思っていると、上手い事一周してホテルに戻ってこれた。
で、部屋に入るとおかんがアタシのベッドの上に座っているではないか。「なんだ起きてたの」というと、「心配するじゃないよ!!何してきたのこんな夜中に!!」と、鬼のような形相で言う。「わけのわかんない寝言聞いてられないから、頭冷やしてきたんだよ」というと、「アンタ、男に会ってきたんじゃないの??」という。 アホか。あんまりバカバカしいので「バカらしい。もううんざり。」と言って、さっさと寝てしまった。
ということで、最悪なうちに二日目は終了。 おかんを誘ったこと、つまらん仏心を起こしたこと、そんな力もないくせに、親孝行しようなどと思ったことを最高に後悔した一日であった。
で、夜道を彷徨いながら アタシは、おかんが死ぬときに、自分が後悔しないようにという、ただそれだけの為に今まで親孝行してきたのだが、考えてみりゃこっちが先に死ぬってことも充分あり得るよな。そうなったとき、おかんはどう思うのだろうか。そしてアタシは後悔しないのだろうか。と、ふとそんなことを思ったのだった。
そう考えると、贖罪のごとく親孝行するよりも、アタシはアタシの人生を楽しく生きた方が良いんではないか、と思えてくるのだった。 だって、おかんにはいくら親孝行しても、全然し足りない。というよりも、常に、更に上を望んでくるので、いくら孝行しても、結局自分の力の無さを思い知らされるだけなのだ。 もー無理。って思った。そんな夜である。
写真は、弘法市で突然現れた坊さんの行列。祇園のお昼。こいしのパフェ。梅田駅地下で食べた夕飯のお好み焼き。
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![](/user/gumbo/img/2008_6/23.jpg) |
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