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2006/12/11(月)
でも、どこかに。
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寂しい通夜だった。
仕事が終わってから行ったので、読経なども終わり、参列者も一通り解散した後だったからかもしれないが 遺影の横に遺族が座り、参列者の席には誰も座っている人がいない、ガランとした会場で、本人が好きだったのであろう、ロックが、虚しくかかっていた。 遺骨も棺もなく、簡素な祭壇に、誰だかわからないようなモノクロの遺影がぽつんと飾られている。
遺影を見たら、泣き出してしまうかもしれないなどという思いも、取り越し苦労に終わった。それほど、「え?これ本人なの?」と思うような写真だったのだ。
アンタの生きた意味、死んだ意味って何だったの。と、再び考えさせられてしまった。
本人は、かなりキョーレツな個性の持ち主だった。 熱く生きた男だった。 そのキャラと、今日のお通夜のギャップが激しすぎて、ますます、やりきれなさが募った。
会場に行くまでは、みんなワイワイ賑やかに喋っていたが、帰りはどんよりと落ち込み、誰も口をきかず、解散しようともしないという、もう本当にどうしようもない感でいっぱいになってしまったのだった。
前日、異常なぐらいのテンションの高さで飲んではしゃぎ、翌日の朝突然消えて、今日は、誰だかわからないモノクロの写真になってしまった。
ホント、何やってんだ。 誰も救われないような死に方して。
でも、どこかに、救いはあるはずである。 無駄じゃなかったよ、と、心から言ってあげられるときが、きっと、来るはずなのだ。
これから、その宿題を、片付けなくちゃならない。
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