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2007/02/10(土)
AIKO
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先月、雨で中止になってしまった、『神田へタイムスリップ』企画を、今日ついに実現させた。
20年前、『神田ゲリラ』を起こして以来、足を踏み入れることができなかったあの界隈に、ついに足を踏み入れたのである。
あのあたりの様子が変わってしまったというより、己の記憶が薄れてしまったため、多分このあたりだと歩いていても、『あれ??別の道か??』と、常に半信半疑であったが、とうとう会社を見つけた。
元々ボロかったが、更にボロくなっている。 社長のいる部屋に電気がついているのでビビった。 観葉植物の趣味が悪いのは相変わらずである。
アタシがいたのは、隣の新しいビルだったのだが、それも20年風雪に耐えると、こうなるのか、という感じに薄汚れていた。 ここの風景は、ただそのままボロくなっただけで、ほとんど変わらなかった。
続いて、庄之助最中が健在であることを確認。 うれしくて、当時も買っていた手作りプリンと、きんつばなどを買う。着物仲間と行ったのだが、店のおばさんが、着物を大変に喜んで、帰るときにもわざわざ店から出てきて、『アンタたちのそのキモチ!!着物を着ようっていう、そのキモチが嬉しいじゃないの!!』と、なぜか『キモチ』のところを無茶苦茶強調して言うのだった。
そして、『帝国ホテルを散歩しろ』とか『この界隈を練り歩いて頂戴』などと言う。結局最後まで『とにかく帝国ホテルへ』を繰り返すのだった。 行かなかったけど。
で。 今回の最大の目的は、『AIKO は健在か??』を確認することであった。AIKO というのは、会社のすぐ近くにある小さな喫茶店で、アタシと、同期のGは、昼休みになると、大急ぎで昼飯を食べ、そしてAIKO に行って、アーモンドオーレを飲みながら、ブーブー愚痴るのを常としていた。
とにかく、このアーモンドオーレが絶品なのである。 生まれて初めてアーモンドオーレというものを飲んだのかこの店で、今でもその味が忘れられない。 他の店で、あの味を出しているところには、ついぞお目にかかったことがないのである。
当時、おじいさんとおばあさんが夫婦で店をやっていた。 バブル全盛期、近所の人々がAIKO に集まり、この夫婦も交えて、『いかに地上げ屋に抵抗するか』を、よく話し合っていたものである。
実は、会社を辞めてから、数年後に一度だけAIKO に行ったことがある。そのとき、おじいさんは写真になってしまっていて、おばあさんが一人で店をきりもりしていた。
しかし、それから更に15年は経過した。 もはや、おばあさんも、、、、いや、仮に存命であるにしても、店に立ってはいなかろう。と、AIKO が無いのは覚悟して行ったのだが、なんと、しっかり当時のままで、そこにあった。
残念ながら土日休みということで、アーモンドオーレを堪能することはできなかったが、庄之助最中のおばさんによれば、今でもおばあさんがたった一人で店を続けているという。
嬉しくて、泣きそうになった。
続いて、当時、よく弁当を買っていた、肉屋を探す。 机の引き出しにパン粉がたくさん入っていて、そのパン粉をつけて、どんどん揚げ物を揚げるのである。 アタシは、ここの揚げたてのフライが詰まった弁当が、大好きだった。好きなものを揚げてくれるので、思わず、あれもこれもと言ってるうちに、気付くとえらく高い弁当になってしまうので、しょっちゅう食べることはできない。 それでも、いつもすごく楽しみにしていたものである。
肉屋を探すアタシの目に、『インド料理るんびに』の看板が飛び込んできた。 おお〜っ!!!これまた懐かしーーー!!! 変なインド人がやってる店で、当時、何度か入ったことがある。 まだ健在とは驚いた。あのインド人も、20年以上日本にいるとなると、もう日本語ベラベラだろうなー。などと、変なところで感心していると、あった、あった、ありました。 『大鹿商店』。そうそう、そーいやそんな名前だったよー!!全然変わってないじゃん!!と、これまた感動。
シャッターが半開き状態で、店は開いてなかったが、開いてたら迷わずあれこれ注文したに違いない。
その後も、天婦羅のいもや、日の出文具、芝信など、懐かしい店を次々確認。 ここらあたり一帯、バブル以降、時代に取り残された感がある。
日暮里に久しぶりに行ったときは、あまりの変わり様に、寂しいやらビックリしたやらだったけど、神田は、おしなべて、当時からあまり変わっていなかった。
しかし、当時は全く気付かなかったが、あのあたりはものすごくレトロでディープな魅力ある場所であった。
ただ、20年間食いたいと思いつづけていた、尾張屋の味噌煮込みきしめんが、尾張屋がなくなっていて、食えなかったのがひどく残念である。
写真が色々あるので、順番に載せていこう。
左から、元会社、庄之助最中とAIKO 、庄之助最中で買った手作りプリンときんつば、大鹿商店、るんびに、芝信。
庄之助最中で買ったきんつば は、写真を撮るなり我慢できずにパクついた。その美味さにビックリ。今、あそこに通ってたら、間違いなく毎日食べるんだけどなあ。
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