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2010/06/12(土)
イオンパロやってみましたw
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またまたリボンコミックの、イ○ンのパロをヴェスペリアで。 特に理由はないけど今までそうだったから反転w↓
超能力対決のシーンを 依音→ユーリ 帝→フレン 藍→ソディア で。
学校の校舎裏、普段滅多に生徒が立ち寄らないその場所に、ユーリとソディア、そしてフレンはいる。ユーリとソディアの前にはどこから持ってきたのか小さな机があり、その上にはこぶし大の鉛球が置かれていた。そして並んで立つユーリとソディアを、フレンが複雑な表情で見つめている。
「んじゃフレン、合図よろしくな」
「あ、ああ……」
フレンが気の進まない様子で、それでもまっすぐにユーリとソディアを見やった。そしてフレンが、静かに手を上げる。
「……はじめ!」
フレンの合図と同時に、ユーリとソディアはそれぞれ自分の前にある鉛の球へ意識を集中させた。 ユーリは心の中で強く念じる。いつもならそれですぐに対象物が動くのだが、さすがに今回はそう簡単にはいかないらしい。鉛の球はピクリとも動かない。どうやら超能力を通さないというのは本当のようだ。それはもちろんソディアも同じで、彼女も眉間にしわを寄せてじっと鉛の球をにらみつけているが、それが動く様子はない。 誰も動くことなく、時間だけが過ぎていく。ずっと力を行使しているせいで、ユーリの額には汗が浮かび、疲労がどんどんたまっていった。それでも、勝負を受けたからには全力で挑む。それがユーリなりの礼儀だった。 集中し続けたかいもあり、ユーリの鉛球はほんの少しずつだが浮かび上がってきている。と、そのときだった。 ボゴ、と鈍い音を立てて、ソディアの鉛球の近くが突然えぐれた。そしてそれは一度きりではなく、次々と場所を変えて地面をえぐっていく。その異変の原因にいち早く気づいたのは、フレンだった。
「ソディア、やめるんだ! 力が暴走してる!!」
ソディアの鉛球は、先ほどからピクリともしていない。そのことに焦った彼女の力が暴走し、周囲に影響しているのだ。 フレンの制止の声にも、ソディアはうなずかない。それどころか、激しく首を横に振った。
「嫌です! あと少し、あと少しなんです! ここで諦めたくない!!」
叫びながら、ソディアは力を使い続けている。そのかいあって彼女の鉛球はふわりと浮き上がったが、彼女の力の暴走も止まらなかった。 ひときわ大きな鈍い音を立てて、ソディアのすぐそばに立っていた大きな木に大穴が開く。そして体を貫かれた大木は、ソディアへ向けて倒れてきた。このままでは、ソディアは大木の下敷きになってしまう。
(やべぇ!!)
ユーリはすぐにソディアの前に飛び出し、両手を掲げて瞬時に意識を集中させた。鉛球のときとは違い、ユーリの超能力はすぐに発動して大木の動きを止める。
「あ……」
ソディアはユーリと大木を見上げ、呆然としている。それに対し、ユーリは声を張り上げた。
「ぼさっとしてないで早く逃げろ!」
ユーリの鋭い叫びに、ソディアがびくりと体を震わせてからあわててその場から離れる。それを確認してから、ユーリも能力を使いながら大木の前から離れた。そして二人とも安全な場所に移ったのを確かめ、ユーリは大木に働かせていた超能力を止める。その直後、木は大きな音を立てて地面に倒れた。 ユーリが額の汗を拭いながら安堵の息をついていると、ソディアがおずおずと近づいてくる。
「な、何で……何で、助けたんだ?」
ソディアの問いかけに、ユーリは思い切り怪訝な顔をした。
「何でって、あのままじゃお前、木の下敷きになってただろ。それを助けるのは当たり前だろうが」
「で、でも、あれは私が自分勝手に力を使い続けたからで……」
「だからって、目の前で、もしかしたら死ぬかもしれないやつを放ってなんておけないだろ」
ソディアを助けたのは、ユーリにとってはごく当然のことだった。しかしソディアにとっては、そうではなかったらしい。 彼女はしばらくの間目を泳がせていたが、やがてユーリをまっすぐに見上げて口を開く。
「その……ありがとう……」
「そうそう。助けられたときは、そうやって素直に礼言えばいいん――」
ユーリの言葉は、最後まで続かなかった。ひどいめまいに襲われ、体が揺らぐ。
(あー、ちっと、力使いすぎたか……)
鉛の球を浮かせたすぐあとに、あれほどの大きな木を止めたのだ。自分でもわかるほど、明らかなオーバーワーク。 歪んで暗くなっていく視界の中で、ユーリは驚愕に目を見開くソディアと、ユーリの名を叫びながら駆け寄ってくるフレンの姿を捉える。しかし二人に何かを言うことはできず、ユーリはそのまま倒れ、そして意識を失った。
ホントは藍ちゃんがいろいろ罠を仕掛けるんですが、ソディアはそんなことする子じゃないと思ったのでストレートにしてみました。
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