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2006/11/19(日)
テレビカメラの前と後ろとの違い
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その頃の『テレビ朝日』は『NETテレビ』と言っておりました。スタジオでセットを組んでいた番組は『森繁久弥』さんや『竹脇無我』さん出演の『だいこんの花』と言うドラマや、『田宮二郎』さんの『タイムショック』・『ベスト30歌謡曲』・『ワイドショー』そして、『徹子の部屋』はその当時からありました。
劇場の大道具と違って、テレビの大道具は大いに刺激がありました。リアルタイムで全国放送しているテレビカメラの後ろにいるのですから・・
又、朝の『モーニングショー』には、ジャズクラリネットの北村英治さんのトリオがレギュラーで出演されており、毎朝ゴキゲンなジャズを聞く事が出来ました。
『モーニングショー』には、当世の話題の人物が数多く出演されておりました。関西で話題のフォークデュオと紹介されて、登場したのが新人の『あのねのね』で、『赤とんぼ』と言う曲を歌いました。『じろりん』の親父たちが、飲んで手拍子で唄っていた歌によく似ているなと思いました。
そして最後に、『歯医者さんの歌』と言って、ギターの六弦にピックを縦に当てて、「ギリギリギリ・・」と、歯を削る音を出して、ウケテいました。
そして、暫らくしたある日、今度は九州・博多で話題のバンドと紹介されて『海援隊』が登場し、『母に捧げるバラード』と言う歌を歌い上げました。しゃべりも面白くて、大したものだな、と思うばかりでした。
その時の『じろりん』は、テレビカメラの後ろに居て、テレビカメラの前で、今正に花咲こうとする『あのねのね』や『海援隊』を、遠い憧れの眼差しで見つめていました。
テレビカメラの前と後ろとの違い、その僅か4・5メートルの距離が、とてつもなく遠く感じられました。
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