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2006/12/01(金)
それって、スィング?
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あれは、大道具をしていたNETテレビ(現・テレビ朝日)のスタジオでした。『桂小金治』さんの『アフタヌーンショー』だったと思うのですが、その日は『豊岡豊とスイング・フェイス』というフルバンドが出演されるので、バンドの『ひな壇』をセットしました。
バンドボーイの人が、譜面台やドラム等のセットを一人でやっていました。何時間もかかって、セットが終わり、その『ぼうや』(といっても、私より年上)が、リハーサルの時間までドラムの練習を始めました。
その『ぼうや』さんとは、歌番組などでよく顔を合わせるので、顔は知っていました。
『じろりん』は、高校時代、ブラスバンドでラテンやジャズの曲でドラムセットを叩いていましたので、側で見ていて、ドラムを叩きたくて仕方有りません。
たまらず、厚かましくも、「僕にも、ちょっと叩かせて」と、言ってしまいました。すると「あーいいよ!」と気楽に言ってくれたので、ウキウキしながらドラムセットの前に座りました。
スティックを握り、間借りの小さな部屋で小さな音で練習はしていましたが、本物のドラムセットを目の前に座るのは久しぶりでチョット興奮していました。高校時代に鳴らした自慢の腕でスィングのリズムを、ご機嫌に叩きました。
すると、彼が「ちょっと待って、今のリズム、全然4ビートになっていないし、スィングしていないよ。」と言われました。少なからずショックは有りましたが、その後、彼が叩くスィングのリズムを改めてよく聞くと、しっかり4ビートになっていました。
自分がジャズだと思って叩いていたスィングのリズムは、譜面どおりではあっても、「全くジャズになっていなかったのだ」と、始めて気が付きました。
そして、譜面どおりという、四角四面の囲いの中に自分がいる事に気が付きました。音楽はもっと自由に楽しむ事だという事にも、気が付きました。
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