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2007/08/02(木)
『荒川務』は、かつてアイドルだった。、
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かって、十三歳でアイドル歌手としてデビューをし、レコード大賞の新人賞まで受賞した『荒川務(つとむ)』という歌手を覚えていますか?
劇団『四季』が、始めて広く一般に公募して『コーラスライン』というミュージカルをすることになりました。私もたくさんのダンサーや役者に混ざって、そのオーデションを受けました。
すると、その中にジャージ姿の『アイドル・荒川務』がいました。何故、アイドルが一般に混じってオーデションを受けているのか?なんとなく場違いな感じがしました。コネか何かあって、合格という話がもう出来ているのかな・・・と思っていましたが、残念にも彼は落ちてしまいました。(そりゃ、あの実力では無理だわな!と思ってはいましたが・・・)
しかし、その時の『じろりん』にはちょっとした衝撃でありました。(もちろん私も落ちました・涙・)
彼はそのオーデションで何か感じるものがあったのか、その後、単身『ニューヨーク』へ渡り、五年間タップ、バレエ、ダンスのレッスンを受け、再び『四季』のオーデションを受けて、見事合格しました。
彼は、売れっ子アイドルという立場を捨てて、自分を一から見つめ直し泥にまみれて、再び這い上がってきたのです。そこには、貧に落ち切る教祖の『ひながたの道』に近いものを私は感じました。
一度、手に入れた栄光を捨て去る事は、本当に難しい事だと思います。 今、彼は四十歳を過ぎて、おしもおされぬ、知る人ぞ知る『ミュージカルスター』になっています。
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