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2006/04/21(金)
伝統の一戦
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神2−3x巨
試合の流れを変えられる最初のポイントは球審交代直後の六回の攻撃だった。 球審交代というのはそれまでのストライクゾーンが変わってしまい投手は投げづらいものだ。 しかし今日の上原はコースではなくリズムで投球を組み立てており、阪神はアクシデントも味方につける事は出来なかった。結局、先に井川が点を失う事になるのだが、八回表二死二塁の場面で巨人バッテリーは重大なミスを犯す。 尾花コーチの指示なのか阿部の独断なのか計り知る事は出来ないが、桧山に対し2球続けて外角低めへのフォークであっという間に追い込んだ。代打で出る打者にとって1球も直球を見れずに追い込まれるほど厳しいものは無い。それは代打起用経験のある八木や和田も語っている。 そして次の3球目、桧山が一番嫌なのは内角高めの速球だろう。しかし巨人バッテリーの選択は外角高めのフォークだった。バッテリーとしては裏をかいたつもりだったのだろう。 しかしこの時の桧山にとって外角のフォークなど、すでに2球「も」見ている球なのだ。しかも桧山は阪神ではトップクラスのバッティングレンジを持つ広角打者である。 多少タイミングが外れようと外角フォークなら流し打ちで対応出来る。最近では浜中にポジションを奪われ気味ではあるが…桧山を甘く見てもらっては困る。 そして11回表、巨人はまたもやミスを犯す。ルーキー福田が先頭打者、矢野に死球。一死後、打者・赤星。ここで巨人ベンチは福田を続投させてしまう。福田はかつての入来佑のような球を押し込んで投げる球威を武器とするタイプ。しかし矢野への死球で内角が封じられた状況では赤星と対峙するのはあまりにも酷だった。外角にいくら球威のある球を投げようと元々、赤星は力で打ち返すタイプではない。そればかりか、外角球で詰まっても赤星の足なら内野安打が狙える。 走者の二進は避けられない状況だった。そしてまともにストライクゾーンを使えない福田は外角一辺倒で赤星に四球を与えてしまい、阪神が勝ち越す事になる。
ここまで書いておいて結局、阪神はサヨナラ敗けを喫しているのだが久保田で痛い目に遭う事など想定内。伝統の一戦と言っても所詮、東京ドームの試合。 上原に勝ちがつかなかった事で巨人に勢いがつく訳でも無い。本番はゴールデンウィークの甲子園である。そこで3タテする準備だと思えば今日の結果も…まぁ、有りかな?と。
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