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2005/12/29(木)
絶体絶命
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港近くを歩いていると、潮風が心地よく、寒いながらも爽やかさを感じさせてくれる。
倉庫なども多くあり、この時期忙しさで人々がセカセカと動き回っており、賑やかな場所である。
しばらく歩いていると、少し奥に入った倉庫群に辿り着き、ここは静かであるが、耳を澄ますと何やら異音が聞こえてきた。
「苦しむがえぇわ!」
「早く吐いたらどうなんだ!」
人の声だ。
どうも恐ろしい事が起こっている気がしたので近くに行ってみた。
「うわっ!」
目前での光景に思わず叫びそうになったが、必死に口を手で覆い、なんとかごまかせた。
樽の中に一人の男性が入っており、周りには数人の男性が囲んでいた。
そしてその樽には数十本の剣が刺さっていて、中の男性はとても苦しそうだ。
「頼むぅ、誰かココから出してくれぇ〜!」
今にも途絶えそうな生命力を振り絞り懸命に助けを求めていた。
「すいません、権田原権造似のおじさん。俺にはどうする事も出来ないよ・・・」
心の中で謝り、少しでも役に立てるかと思い、その場を立ち去り警察に連絡した。
それからどうなったのか知らないが、おじさんの無事を祈るのみだ。
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