おにいさんと一緒?
九†kokonoe†重メンバー、サッフォー氏の日記。
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2005/12/25(日) ガンダム
   先週の話。



   GUNDAM
GENERATING FUTURES
 来たるべき未来のために 

今、上野の森美術館で開催中の「機動戦士ガンダム」をテーマにした「美術」の展覧会に行ってきた。


これはいわゆる「ガンダム世代」と呼ばれるアーティスト達によって、「機動戦士ガンダム」の物語が私たちに伝える様々な要素を多彩な表現を通して再考する試みである。


前もって言っておくが、ネタばれ要素満載なので、注意をば。



まず館内に入ると入場料とは別に¥500で音声ガイド付きのヘッドホンを利用出来るようになっている。

これはそれぞれの展示品をより詳しく解説してくれるもので、解説の人とアムロの声優古谷徹氏とシャアの声優池田秀一氏があれこれしゃべってくれる。


これを利用してない人がチラホラいたが、楽しさ半減てとこか。。


さて準備万端って事で、所々追って説明していく。



まず初めに目に飛び込んでくるものは、ジオン兵の残骸が山積みになった写真。

その横に多分マチルダをイメージしたであろう連邦の女性が不気味に椅子らしきものに腰掛けてるカットがある。

何を意味するのだろうか?

これは戦争とは人間同士の殺戮であり、改めて残酷さを考えさせられるものだった。


そして次にある意味ガンダムの象徴とも言える量産型MS「ザク」だらけの死闘画が飛び込んでくる。


「ザク」には「雑魚」を連想させる響きがあるが、これは鬼気迫るものがあり、凄味すら感じさせてくれる。


ある知り合いは実際MSに乗れるとしたら、絶対「ザク」を選ぶという。


「ザク」には強さとは別に人を引き付ける何かしらの魅力があるのだろう。。



そして次のトコは入ると少し薄暗く、真ん中に展示品である1/1コアファイターが置かれている。


これはラストシーンであるガンダム崩壊後、アムロが宇宙要塞ア・バオア・クーから脱出する時のもの。


その周りには、もはや残骸と化したコアファイターから宇宙に飛び出し、ランチの仲間たちが発する光に誘導され、浮遊するアムロの心象をイメージした映像が流れている。




“まだ僕には帰れるところがあるんだ。こんなに嬉しいことはない・・・・・”



古谷氏が語ってくれる。



そして次は何やらばかでかい彫刻。


アムロを送り出す時の「あなたなら、出来るわ」やカイ・シデンの頬をぶつ時の「それでも男ですか、軟弱者!」という台詞でもわかる気丈な女性のセイラ・マス。


これは戦闘に駆り出す者に対する駆り出される側の強迫的な心理を投影した彫刻である。


とにかく恐いよ。


とてもあのセイラさんとは思えないぐらい。


以後トイレを我慢。。




そして2Fへ移動。


ここで目についたのはニュータイプ研究機関「フラナガン機関」の一部を再現?したもの。


サイコ・コミュニケーター・システムはニュータイプ検査の初期段階として人間の感応力を測定する実験。


ちなみに平日の休みで来たのだが、土日祝だったら、ニュータイプ適性検査なるものが開催されているみたいで、何とも残念なタイミングだ。




ここにまた一人才能が埋もれてしまった・・・







さて、次は一つの殺風景な部屋。


何だ?これは。


どうもアムロの個室を再現したものらしい。


この何もない部屋で何を考え、感じたのであろうか。。


ニュータイプ覚醒に何か影響をもたらしたのか。。


いや、単なる普通の部屋だな、これは。



あと他にもいろいろとあったが、2、3紹介する。


本来、形(フォルム)を持たないものを彫刻化するというプロジェクトとして制作されたもので、爆発シーンや「ピキピキーン」というタイトル(ニュータイプ同士が感応し合う時の閃光がモチーフになっている。効果音をイメージしてみたらわかりやすい)を具現化したのは面白い試みだ。



千字文という文字の羅列により描かれた宇宙要塞ア・バオア・クーは書道家らしい作品。


また今回の裏テーマである「思春期」の夢想を表現したもので、男の子が大好きなMS「アッガイ」をモチーフにしたレコードジャケットを作成し、女の子を部屋に招待した写真。

「アッガイ」は果たして女の子の気をひく事はできるだろうか!






出来るかーボケー!







上手くまとまった所で総評。


いわゆる「ファーストガンダム」はあまり詳しくは知らなかった。


もちろん今回は物語の内容や直接的なキャラクターがテーマではないのだが、俺のような浅はかな知識しか持たない人でも十分楽しめる催しだと思った。


客層も幅広く、意外と老夫婦や中年層も居たりして、改めてこの作品の奥深さ、魅力を感じる事が出来た。

大人でこそ味わえる作品なのかもしれない。



 ガンダムよ 永遠なり


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