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2006/01/24(火)
三杉君
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杉山という名の三杉君。
小学5年生から始めたサッカー。
当時爆発的な人気を誇っていた漫画「キャプテン翼」の登場人物で一番好きだったのは¨ガラスの貴公子¨三杉君。
小学生でオフサイドトラップするなんて、なんて知的なんだ!と思った事か。。
そこで俺も華麗さと冷静な判断力を磨こうと必死に練習に励んだ。
まぁ所詮小学生のガキなので、難しい事はあまり理解出来なかったが、FKを任されるぐらいまで成長出来た。
架空上とはいえ、目標とする人がいるからこそ頑張れた結果だと素直に我を褒めた。
そんな6年生になったある日、市のサッカー大会で一人の青年を見た。
彼は我がチームのライバルチームでもあるM小の一員で、対戦中途中出場してきた。
背番号は15、M小では背番号に対して価値は無く、いわゆるエースナンバーである¨10番¨は存在せず、18番や69番など様々な番号が居て誰がレギュラーメンバーなのか分からないぐらいなので途中からだからサブとは言いきれないところがあった。
何やら相手側の応援がざわついた感じで「何だ?こいつは」と、軽く疑問を抱いた。
確か同点だったので、優秀なFWなのだろうと思ったが、ポジションは左MF。
なぁんだ、考えすぎか。。
となると右MFの俺とあたるわけで、俺は睨みをきかせ「若造が!捻り潰してやる!」とラウみたいに威圧感を与えたつもりだった。
そして彼にボールが渡り、ドリブルし始めた。
ふわ〜
一瞬だった。
俺はあっさり抜かれ、そのまま華麗なパスワークをしながら得点まで奪われた。
三杉君だ!
俺はあまりの衝撃に漏らしそうになった。
その後の攻撃時、小学生の試合で初めてオフサイドをとられた。
いつの間にか最終ラインまで下がっていた彼主導によって。
またしても漏らしそうになり、三杉君だと確信した。
試合後聞いた話によると、彼は杉山という5年生で体が弱いため短時間しかプレイ出来ないらしく、しかし市の選抜Aチームにも選ばれてる天才で特別強化選手だという。
まさしく¨ガラスの貴公子¨ではないか!
三度漏らしそうになった。。
それからわしの目標は杉山になり、彼からボールを奪う事を目標にしたが、結局一度も勝てなかった。
俺が今までで唯一天才だと認めた人物だった。
杉山=三杉君
俺の中での図式だ。
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