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2005/09/26(月)
下書き
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「EARTH」の番外編…2年前設定の出だしの部分だけ下書き完成させました♪ でも、まだまだ始めたばっかりなので終わりは全く見えませんが…(笑 今回の小説はまだ題名が仮決定なのですが…「ENCOUNTER」にしようかと思っています。 挫折せずに完成できたらいいんですけどね(苦笑)
初めの部分の下書きをちょこっとだけ公開します。
†ENCOUNTER†(仮)
「誰かあいつをどうにかしてくれないかしら?」 「まぁ、奥様のお店も被害に…?」 本心では人事だが哀れむような目線を向ける。 「そうなのよ…。」 2人の女性の世間話を耳にしながら、真白なコートを羽織った青年は新聞に目を通していた。 【盗賊被害急増】 「盗賊か……。」 青年は新聞を盗賊の記事を上にしてたたむと、すぐそばで会話をしていた女性に声をかけた。 「あの、すみません。」 青年の方に目を向けると女性のひとりは答えた。 「あら、何かしら?」 青年は持っていた新聞の記事の部分を指差しながら尋ねた。 「この盗賊が次に現れそうな場所って分かりますか?」 その質問に女性2人は顔を見合わせると、指を差して答えた。 「あの店じゃないかしら?」 「あの武器屋は最近良い品を取り揃えたらしいし…。」 青年は目線を一瞬その武器屋に向けた。 目線を目の前に居る女性に戻すと青年は頭を下げた。 「有り難う御座います。…では、失礼します。」 その言葉を告げると再び軽く頭を下げ武器屋の方へ向かって行った。
武器屋の扉をくぐると店主であるオヤジの声が青年を迎えた。 「いらっしゃい…お客さん何をお求めで?」 青年はオヤジの問いには答えず、壁にかけてある様々な武器に目をやりながら話題を振る。 「最近、盗賊が出るらしいですね…?」 オヤジは答える。 「そうなんだよ…。今晩辺りにうちの店に現れるんじゃないかって噂だ。全く迷惑な話だ…。パトロールは当てにならんしな…。」 溜息を付くオヤジに向かって青年は提案した。 「だったら、オレを用心棒に雇ってみませんか?」 青年は笑顔で言うと更にこう付け加えた。 「勿論、しくじった時はその埋め合わせは致しますよ。」 オヤジは不審な青年に目を向けた。 「雇うってお客さん…あんた何者だい?」 不審に思われるのは仕方ないか…とでも言うように青年は苦笑すると言った。 「オレですか?オレは只の旅人です。何でも屋まがいな事をして旅の費用を稼いでいます。」 自分を旅人と言う青年にオヤジは言った。 「旅人ね…。まぁ、駄目元で頼んでみますかね?…って、あんたが噂の盗賊だったりしてな。」 オヤジはそう言って笑い出した。 オヤジは冗談のつもりで言ったのだが、青年は困惑の表情を見せた。 「えぇっ!?…信用出来ませんか?」 「そりゃ、少しは疑ってるけどな…なんせ……」 言い切る前に青年はオヤジに向かって何かを投げつけた。 受け取った物を目にしてオヤジは尋ねた。 「なんだい、これは?」 青年が取り出したそれは、剣の柄にあった装飾品であった。 青年が口を開く。 「通称『レグルスの涙』…そいつは、結構高値の宝石ですよ。」
『レグルスの涙』とは、不純物の無い氷の様に透き通った人工石である。それの材料であるガラスは隕石から抽出された物であり、加工が困難であるそれは職人でなければ結晶として生み出す事は不可能である。故にそれは高価な物となっている。名前の由来は、獅子座の方角から翔んで来た隕石からしか材料になるガラス成分が得られないからである。ちなみに名前にある『レグルス』とは獅子座の1等星である。
「レグルスの涙?」 オヤジはそれを見つめながら繰り返した。 「はい。…と言っても数が少なすぎてあんまり知られてませんが……。ですが、それはオレにとって大切なものに変わりはありません。オレが信用できないのであればそれを預かってて下さい。もしオレが何か不審な事をした場合は売り払って下さって構いません。…ですが、そうじゃなかった場合は必ず返して下さい。」 青年は複雑そうな表情で言葉を加えた。 「…傷とか入れないで下さいね?」 オヤジは声に出して笑うと青年にそれを投げ返した。 青年はポカンとした表情でオヤジを見つめた。 「こんな大事なもの預かれないよ。もし、盗賊だったとしても騙されたのは俺だ。」 オヤジは店を閉め『CLOSE』の札を掲げると青年に言った。 「それじゃ、今晩は頼んだよ?」 「はい。任せて下さい。」 青年のその言葉を聞き届けるとオヤジは奥の方へ去って行った。
ちょこっとだけの試作品(?)ですが、何か感想があれば感想bbsにでもカキコして下さいませ。 感想bbs⇒ http://b4.spline.tv/EARTH/
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