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2008/01/26(土)
4年間で一番長い日
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3時から始まる試験、3時10分には私は解放される。 1番先に弾いて、10分で終わるのだ。 緊張しないわけがないので、指が震え、事故が 起きるのも想定内だった。 しかし、3番目の曲になると段々落ち着いてきて 「どうにでもなれ」という気持ちもあった。 なるようにしかならないし、練習を積んできたわけ だから、そのことが裏切るわけはない、という確信。 案の定、会心の出来で一つのミスもなく、 思うような音を出すことができた。 休憩の時に先生のところにお礼に行くと 「4年間を思い出して、じいんと来たわ。よかった。 よくがんばったわ。」 と涙ぐんでくださった。 声楽の先生も「本当によかったですよ」と 言ってくださる。 思わず、私も「ありがとうございました」と声にならず 涙してしまった。 こんなところで泣いてしまったのは初めてだ。 へたくそだけど、一生懸命こだわって、1日に何時間も 練習してきた4年間だった。私でも上手になれるのだ。 うれしかった。ピアノを弾くことが 喜びに満ちたものであると思ったのは、初めてだった。
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