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2008/01/28(月)
芸術性についての論議
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「憲法9条を世界遺産に」中沢新一、太田光 という本を何度も読んでいる。 その中に「芸術作品を見たときに感動するのは、そこに誤解と いうギャップがあり、その誤解こそが自分の個性」と太田が 言っている。さらに「作者の意図とは違うところで 感動が生まれることの幅が作品の力」としている。 私が感動するところのプーランクのノヴェレッテも プーランク自身が思うところのノヴェレッテではなく 勝手につけた副題の「私の孤独な老後」というイメージの 中での音楽ということになる。 第3番の最後の不思議な響きの和音がとても 好きでいつも弾くときに一つの問いが浮かぶ。 「幸せって何?」 でも、プーランクが最晩年に作ったこの曲が 人生への賛歌でなかろうはずがない、という私の誤解。 さらに中沢新一のよるところの「違う意識の構造を持った 者同士が誤解を伴ったディスコミュニケーションをすることによって世界は成り立っている」ということだろう。 学校という社会構造は、とてもこの世界観を 嫌うような傾向があるのだろうか、「発達障害」という テーマを卒論にして書き上げたのはいいけれど この子どもたちが過ごす社会にして、不都合な価値観が 学校社会であるのかと思うときがある。
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