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2011/01/14(金)
声
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俳優の細川俊之さんが亡くなった。 俳優として、独特の雰囲気を持つ素敵な方だった。 わたしは何より、彼の声が大好きだった。 ラジオから流れてくる、深く響く声には圧倒的な存在感があった。
『声』
『綺麗な声、透き通るような声、しゃがれ声、だみ声・・・』
色んな形容ができる『声』だけど、
容姿同様、『自分好みの声』って、あるよね。
随分以前、同僚の中に、 ほんと、わたし好みの声を持つオトコの人がいてね、 後ろの席から聞こえてくる声を背中越しに聞くうちに、 わたしはすっかり恋に落ちちゃったー。 そう、彼の『声』に、惚れてしまったのさっ。
とにかく、用事もないのに電話、電話、電話。 デートのときは目を閉じて、 ゆっくり話す彼の声を、うっとりと聴いてたなぁ。
まっ、『彼まるごと全部』というよりは、 彼の『声』に夢中になった恋だから、 あっという間に終わっちゃったけど。
でも、わたしの名前を呼ぶあの声を、 わたしは一生忘れないと思う。
今更ながら、 声はスガタカタチより、心に残るものだと気づいた。
そして、声には色があって、 心と密接な関係だとも気づいた。
『わたしの声』が、あまり好きではないわたし。 そんなわたしが、葬儀の司会をやってられるのも、 こんなわたしの声を、 『好き』と言って下さった、貴重な方たちのおかげ。
優しい気持ちが伝えられる、 いつかそんな『声の色』を持ちたいな。
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