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2006/12/15(金) *さよなら今年こんにちは来年
にまりと思わず梨花は顔がにやけた。
さっき破りとったカレンダーは11月ので、今梨花の前にかけられたカレンダーは12月である。


今年も一年お疲れ様でした。来年も良いお年を。そう言い合うのはもうすぐもうすぐ。

今まで梨花はなんびゃっかいも新しい年を迎えたことがあるが、今回の新年はそれらなんびゃっかいもあった新年とはちと違う。
そもそも同じ新年を迎えていた今までが異常だったんだから、新しい来年は当たり前のことであって、梨花がそれを楽しみにおもうのは梨花の気持ちの持ち方にほとんどの原因があった。



「あぁ、楽しみだわ」

思わずこどもっぽくない言葉が出る。
梨花がたまにかわいげのないこんなことばを使っても、誰も気にしないから、梨花もとくに気にしない。
それに沙都子の方がこどもっぽくない喋り方だと梨花は笑う。背伸びと年よりくさいのはちと違うのだが、梨花はこれから思う存分こどもらしく過ごそうと(その時点で年よりくさいのだけども)思っているから、親友に負けないようにすこし意地をはった。


手に持つ破った紙の裏をメモにしようか。
梨花はまた年よりくさいことを考えながらぴょこぴょこと居間にむかった。

梨花たちは貧乏だったけど、貧乏じゃなかった。

村のおとなたちは梨花にやさしい。でも最近は沙都子にもみんなやさしい。
そんな雛見沢の変化を思い出してまた梨花はにまりと笑った。
沙都子はそんな好意に慣れなくて、はじめは少し戸惑っていたけどやはり嬉しくてにこにこしていた。

梨花は親友が幸せなのがすごく幸せだ。

おとなが梨花たちを助けてくれるから、こどもしかいない梨花たちでもきちんと生活できた。だから梨花の家は貧乏じゃない。
でも三人で暮らすのには狭いなぁと梨花は呟いた。


居間についた梨花は、誰かがコタツでぐうぐう寝てたので、今夜は奮発してキムチ鍋にしようと、ぐうぐう寝てるものにとって穏やかではないことを考えた。
だけどその危機に気付かない呑気な神様は、夢の世界にいったきりだ。ああ、かわいそうな神様。

「羽入、こんなところで寝ないでよ。」
「あぅ…」

梨花もコタツに入ったのだけども、羽入が肩までコタツにもぐりこんでいるものだから、コタツは羽入でいっぱいでのびのび足がのばせない。
ホントにキムチ鍋を晩ご飯にしてやるとむかむか考えながら、梨花はそれでもまだ幸せな気持ちだった。













たぶん続きます。


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